あまり打撲の患者さんを診ることがないのですが、先日近くの総合病院からのお便りの中で、整形外科の先生が打撲の腫れに対する漢方を説明されていたので、今回はそれについて説明したいと思います。
打撲であったり、術後であったり、ある程度腫れてしまうのは仕方がないと思ってきました。
氷で冷やしたり、解熱鎮痛剤を使ったり、、、
そこに漢方の選択肢があるのは初めて知りました。
その漢方薬は
治打撲一方
(ぢだぼくいっぽう)
と言います。
打撲や骨折の腫れにも効く様子。
実際に論文を調べてみると、
http://www.k-kenkyukai.com/nougekampo/kaishi/file/all/ZX201605.pdf
・内服した患者33名のうち、10名は改善、23名は悪化なし
・使用した医師13名のうち、10名は腫れ軽減を実感
評価方法が処方した医師の主観だったり、人数も少なかったりと、確実に効果が証明された論文とは言えませんが、悪化していないことから、試してみてもいいのかな、という印象です。
特に、怪我や手術をした直後から、少しずつ腫れてきてしまう場合に、冷やしたり圧迫したりという物理的な対応しかない中で、漢方という選択肢があるのは、目からウロコでした。
今度、足の小指を激しくぶつけた時には試してみたいと思います。