長期優良住宅のメリット6/6 | 建築家長沼幸充ブログ

長期優良住宅のメリット6/6

前回までに長期優良住宅のメリットを書いてきたが、
ではデメリットはないのかという点について。

長期優良住宅は「長く使える住宅をつくる」ことを目的としているため、
一般住宅に比べて高いスペックが求められている。
「耐震等級2以上」「劣化対策等級3」「維持管理対策等級3」「省エネ対策等級4」


【耐震等級2以上】

建物すべては、建築基準法によって耐震性能が求められている。
「耐震等級2」とは、建築基準法で求められる耐震性能の1.25倍の力に対して
倒壊しない程度の性能である。

これらは構造計算を行い、耐震性能上必要な壁(耐震壁)を増やすことで対応出来る。
耐震壁にするためには、構造用合板などを貼った壁を作ることだが、
合板の金額が数枚増えるだけで、ほとんどコストアップにはならない。


【劣化対策等級3】

建物が傷んだ際に、メンテナンスが出来るように対策しておくことが求められる。
例えば基礎の高さを高く設定することで、床下に潜り点検・改修が出来るなど。
これらは普段まったくそのような対策をしていない設計であれば、コストアップになるが、
私の設計では通常から対応しているため、コストアップにならない。


【維持管理対策等級3】

給排水の配管は、通常床下に設置するが、最後に建物の外に出すときに、
コンクリートの中に埋設せずに、取り替え可能にする対策が求められる。
これはさや管式にしたり、基礎に配管を傷めないための管を最初に設置しておくことで、
対応可能で、ほとんどコストアップにはならない。


【省エネ対策等級4】

住宅で生活するときのエネルギーを抑えるために、断熱性能が求められる。
ここで求められる性能は一般住宅に比べて高く、通常はコストアップになるが、
私の設計では通常から対応しているため、コストアップにならない。


上記より、長期優良住宅にするために求められる4つの性能は、
私の設計ではスタンダードなものであるために、特別なコストアップなしで、
十分に対応可能である。
長期優良住宅にすることによる金銭的なメリットは、数年の暫定的なものかもしれないが、
住宅の性能が上がることでの、居住の快適性は住み続ける間じゅう得られる。
これこそ長期優良住宅にする、最大のメリットであると言える。

私の設計する住宅では、長期優良住宅のスペックはスタンダード仕様である。
近々住宅建設を考えている方は、長期優良住宅を検討してみてはいかがだろうか。