集まって住むことの利点とは
以前にマンション設計の仕事をしたときに、
いくつかマンションをリサーチしたことがあります。
車でその街を走ってみると、
驚くほど同じ特徴を持っていることに気付きました。
建物は南西側にL字型に建ち、
敷地北側に立体駐車場を持つ。
だいたい似たような感じです。
これは日影を規制する法律をもとにした、
最大限の容積が取れる形なのです。
いくつも並ぶマンションの外観上の違いといえば、
タイルの色や種類、ちょっとエントランス周りのデザインあたり。
これではクライアントから、
「住む人が自慢できるような、個性的なデザインに」
と言われても、建物自体の形は似たものになってしまいます。
効率的に部屋数を取ることで、
結果として住む人に低コストで提供できるわけですが、
これが本当に、
「集まって住むことの利点なのか」
と悩むこともありました。
例えばヨーロッパでは、
すべての住戸が南向きを求めているわけではなく、
北からの安定的な光を求める住み手もいます。
どのような環境に住みたいか。
これを追求していくと、
今までにない集合住宅の形が表れると思います。