今回の、第一編「新憲法制定へのすすめ」の原本は、2010年10月25日に株式会社文芸春秋企画出版部から1、000部を自費出版しました、「新憲法制定への提言」であります。


このうち、800部を、皆様に是非ご一読頂きたいと思い、全国の主要公立図書館に、送呈させて頂きました。その送呈いたしました、図書館名・場所は、このブログの「廣岡征夫のプロフィール」に展開してございます。「ひろおか まさお(廣岡征夫)」でも検索できます。

なお、山道清和様には「日本一短い読書感想文」で高い御評価を頂き誠にありがとうございました。


蛇足になりますが、どうぞ、皆様にもご一読頂けたらと念願しております。


    平成24年(2012)12月2日            敬具




12章 憲法改正         (1ヵ条)

74条(憲法改正)

 ① 憲法改正の発議権は、首相の提案に基ずき、日本国元首及び国会議員に競合的に帰属する。

 ② 憲法改正の政府提案あるいは議員提案は、両議院により同一の文言で議決されなければならない。憲法改正は、国民投票により承認された後に、確定される。

 ③ 前項の定めにかかわらず、憲法改正の政府提案は、元首が憲法改正議会として招集される国会に提案することに決めた場合には国民投票に付されない。この場合、憲法改正の政府提案は、表明された5分の3の多数を得なければ承認されない。憲法改正議会の理事部は、衆議院の理事部とする。

 ④ 防衛行動、治安出動及び国土の保全が害されている場合には、いかなる憲法改正手続も開始あるいは続行することができない。

 ⑤ 国民主権、政府の共和制形態は、憲法改正の対象とすることができない。




以上で第一篇「新憲法制定のすすめ」を終了します。

この紹介に約1年を費やしましたので、途中から御参加された方は、記事一覧によりご確認されることをお勧め致します。そして、第二編は下記の通り個人的な自分史なので、紹介を省略します。




 第二編 回想・憲法改正を思いつくまで




第二編を設定・展開した趣旨

先ずは、自己の使命を完遂し日本国憲法の矛盾を最も承知している、我々自衛官OBが、国のあるべき姿を明確にして、先進諸国との対等な立場にしておくことを企図しました。

 その2は、次世代の後輩の大部分が私達と同様の道を歩むであろう故に、国防に携わる自衛官の義務と責任、兵役と個人の人生観との調和に鑑み、現制度への問題提起を企図しました。 なお、私の場合の人生経過は改憲意識の有無に係わらず、次の通りです。



第一章 幹部自衛官時代の経緯

9条中心の主観的憲法改正論  人生の「起・承」

第二章 行政書士・社会保険労務士の士業時代 (自衛官定年後)

 客観的憲法改正論と政治主張   人生の「転・結」

第三章 憲法改正への取り組み(政治的主張と政治活動)    

憲法改正への意見(9条改正の論文等)なくば、

「自己信念不存在」の教訓(著書P278


 著書について、自衛隊OBや庶民への広報活動(自己実現、「声なき

声」を本書に)




皆様、私のブログ活動に御参加を頂きましたことに、厚く御礼を申し上げます。本当に有難う御座いました。












63条(元首の政治責任)

   元首が、職務遂行上行った行為で刑事責任を問われるのは、国家反逆罪の適用のみである。元首が告発されうるのは、両議院が公開投票で絶対多数により、同一内容の表決を行った場合のみである。

64条(政府構成員の刑事責任)

 ① 政府構成員は、職務遂行上行った行為で、行為時に重罪もしくは軽罪と規定されたものにつき刑事責任を負う。

 ② 政府構成員は、弾劾裁判所により裁判される。

 ③ 弾劾裁判所は、法律の規定どおり、重罪及び軽罪の定義ならびに刑罰の定めにより判決を下す。

65条(弾劾裁判所の構成・権限・手続)

 ① 弾劾裁判所は、15名の判事からなる。構成内容は衆議院及び参議院から同数を選ぶ12名の国会議員及び3名の高等裁判所の判事からなり、後者の一人が所長となる。

 ② 政府構成員が職務遂行上行った重罪もしくは軽罪により被害を受けたと主張する者は、何人でも請願審査委員会に訴えを提起できる。

 ③ 当委員会は訴えを却下するか、又は起訴する為に弾劾裁判所へ移送を命ずる。

 ④ 弾劾裁判所付き検事長は、請願審査委員会の同一意見に基ずき、職権により弾劾裁判所に起訴することもできる。

 ⑤ 本条の適用条件は、法律で定める。

66条(遡及適用)

  前条の諸規定は、本章の発効前に行われた事実に対しても適用される。

67条(司法官職高等評議会の裁判所規則制定権)

 ① 司法官職高等評議会は、訴訟に関する手続及び内部規律司法事務処理に関する事項について規則を定める権限を有する。検察官はこれに従わなければならない。

 ② 司法官職高等評議会は、規則の制定権限を各裁判所に委任することができる。

68条(対審及び判決の公開)

 ① 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行う。

 ② 裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序または善良の風俗を害する恐れがあると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行うことができる。ただし、政治犯罪、出版に関する犯罪または基本的人権擁護に関する憲章の宣言及びこの憲法で保障する国民の権利が問題になっている事件の対審は、常に公開しなければならない。



 第10章 地域共同体の自治    (3ヵ条)

69条(地域共同体の種類と使命) 

 ① 日本の地域共同体は、市、県、道州と特別の地位を与えられた共同体とする。

 ② 地域共同体は、自己の位置する階層において、最もよく実施しうる諸権限のすべてにつき、決定を行うことを使命とする。

 ③ 地域共同体は、他の地域共同体の後見はできない。ただし、ある権限の行使が、複数の地域共同体の協力を必要とする場合には、法律は、一地域共同体あるいはその連合体に、共同行為の諸態様を組織する権限を与えることができる。

70条(地域共同体の機関と権能、直接選挙)

 ① 各地域共同体は団体自治及び住民自治からなる。

 ② 団体は、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。

 ③ 地域共同体団体の長、議会議員及びその他の吏員は、その団体の住民が直接選挙する。

 ④ 地域共同体団体は、その財産を管理し、事務を処理し、行政を執行する権能を有し、法律の範囲で条例を制定することができる。

 ⑤ 特別の地位を付与された地域共同体を創設し、あるいは、その組織を変更しようとする場合には、関係共同体の登録選挙人に諮問し過半数により決定した場合は、参議院を通じて、法律化の為に国会への発議ができる。また、地域共同体の境界の変更も、同様の手続とする。

 ⑥ 地域共同体においては、政府構成員各々の代理人たる国の代表者は、国家的利益、行政上の監督及び法律の尊重につき責任を負う。

71条(地域共同体の財源)

 ① 地域共同体は、法律の定める条件に従い、自由に活用できる財源を享受する。

 ② 地域共同体は、あらゆる性質の税収の全部もしくは一部を受領することができる。法律は、地域共同体に、法律の決定する制限内で、その基礎と税率を定める権限を与えることができる。

 ③ 地域共同体間の平等を促進するための調整機構は、法律で規定する。



11章 国と道州との関係       (2ヵ条)

72条(国と道州の役割分担)

 ① 道州自治は道州団体自治及び住民自治からなる。

 ② 道州の事業は、道州住民の基本的人権を中心に、内政に関する具体的目標の実現化を目指さなければならない。

 ③ 政府は、各道州の事業を監視し、必要により支援する。

73条(国と道州の税収入配分)

 ① 国と道州の国税収入については、原則として折半とする。

 ② 国は、必要により、税収入の道州への再配分を実施する。また、各道州の事業計画の総予備となる。