僕がeBay輸出を始めたばかりの頃、時々、商品を受け取っていない詐欺や、中身にこれが足りない、あれが足りない詐欺にあっていました。
その都度、全額返金や、一部返金で対応していたのですが、今から思えばこれら詐欺を自分自身で招き寄せていたのかもしれない、と反省しています。
確かに、最初からセラーを騙してやろうと思っているバイヤーもいるのでしょうが、その手のバイヤーは、eBayをすぐに退場させられてしまって、長く居座れないのです。
つまり上記から考えられることは、普段は良識あるバイヤーが、ふっと魔が差して、セラーに意地悪をしているのではないかということです。
時々、面と向かって言えないことを、オンラインで言ってしまう人たちがいます。
街で買い物するときよりも、ネットで買い物するときの方が、詐欺を働くことに対する抵抗感が少ないのは確かだろうと思います。
これらがオンラインの暗い側面だと言えるかも知れません。
今度はこれをセラーに当てはめてみると、オンライン販売だから、笑顔も必要なければ、懸命なサービスも必要ない、この程度でいいやと思うかも知れません。
これが僕の考える悪意の貯金です。
具体的な悪意は、写真に写らないから、商品の不良を隠しているとか、注文を頂いてもお礼のメッセージを送らない。発送の案内をしない。商品をしっかりと梱包していない。使い古しの梱包材を使用している。Thank you letterを同梱していない。水濡れ対策をしていない。乾燥剤を入れていない。商品が臭い。などなど、これら全てが悪意の貯金です。
これら一つ一つの小さな悪意の貯金が貯まったときに、このセラーなら騙しても良いよ、このセラーに仕返ししてやろうなどとバイヤーが思うのは想像に難くないと思います。
そして上記の悪意の貯金の反対が善意の貯金です。
それら善意は、商品に不良箇所があれば、何とか写真に撮って、尚且つ値引きするとか、注文を頂いたら直ぐにお礼のメッセージを送る。発送の案内をする。商品をしっかり梱包する。新しい梱包材を使用する。Thank you letterを同梱する。水濡れ対策をする。乾燥剤を入れる。商品の匂いを取って香りをつける、などです。
これら一つ一つの小さな善意の貯金によって、バイヤーが詐欺を働こうとするのを遠ざけるのだと思います。
ただ、上記の善意の貯金には、バイヤーの詐欺を防ぐのに足りない、一番大切な物があります。
それは何かというと、セラーの懸命さ、です。
この懸命さは、バイヤーに対してのみならず、セラーが懸命に仕事に向き合う姿勢を、バイヤーが応援したくなるような懸命さです。
そしてこの懸命さによって、そのセラーのファンになったバイヤーは、決してセラーを欺いたりはしないのです。