リーダー | 技術部の部屋

技術部の部屋

北海道のとあるテレビプロダクションの技術部屋!!
日々の他愛も無い出来事をダラダラと…。

スタッフや部下を育てる時は、
「こいつ、昨日までこうだったけど、今日はここまでできた。」
と評価してあげることです。
例えば、マラソンをやっている人がいます。
フルマラソンを走って、タイムは前回とたいして変わりませんでした。
マラソンは状況が変化します。
気温が30度以上になることもあれば、アップダウンが激しいコースも
あります。同じ42.195キロでも、トレーニングしていたにもかかわらず
タイムが遅くなることもあります。
その時に、マラソンを続けさせるのがリーダーです。
リーダーはタイムを見ません。
「前回は途中で歩いたよね。今回は途中で一度も歩かないで完走したよね。
それは、すごく大きな収穫だよ。」と言ってあげることです。
「収穫」という言葉を使えるのがリーダーです。
うまくいかなかった時の反省会は、「大きな収穫だったね」という言葉から
始めます。
部下から「なんですか、収穫は」と聞かれた時に、「だってこういう収穫が
あったよ」と具体的に説明できなければなりません。
フィードバックの反省会では、「今回も収穫があったね」とニコニコ笑い
ながら言います。
収穫があったという前提で、収穫は何かを探す作業をやります。

リーダーは裁判官ではありません。
誰が有罪で誰が無罪なのかを判断するのはリーダーではなく、裁判官です。
裁判官のようなリーダーがたくさんいるのです。
例えば、お客様からのクレームをいただきました。
「誰の責任?僕は知らないよ。責任者を捜して」と言うのは警察です。
この時にリーダーは、まずお客様に対して最善策をとります。
それから、再発防止策をつくります。
もう一つ大切なことは、落ち込んでいる当事者を救ってあげることです。

戦争映画を見ると、勘違いがよくあります。
大将が出てくると、戦争をしたがっているように見えます。
最も実戦を避けたがるのが大将です。
すぐれたリーダーは、できるだけ戦争を回避しようとします。
リーダーの最大の目的は、敵に勝つことではありません。
部下を死なせないことです。
「部下の1人や2人死んでもいいから、とにかく勝て」と言うような
リーダーには誰もついていきません。
「あいつ、気に入らない」と部下に撃ち殺されます。
実際そういうことが多くありました。
戦場では敵の弾が飛び交っています。
敵ではなく、味方に撃たれたリーダーはたくさんいました。
戦争映画では必ずイヤな上司というのが悪役で出て来ますが、
実際は存在しないのです。
そういう人がいたら、実戦の撃ち合いになった時に部下に撃ち殺されて
います。それが敵の弾に当たったように見えるのです。
リーダーのやるべきことは、敵に勝つこと、敵を倒すこと、戦果を挙げる
こと、結果を出すことではありません。
とにかく1人の犠牲者も出さないというのがリーダーです。
どんなことがあっても自分たちを守ってくれるリーダーに
部下はついて行きます。
お客様からクレームが来たら、もちろんお客様には対応します。
そして、二度と同じことが起こらないようにシステムを改善します。
部下が落ち込んで「もう辞めます」とならないように部下を励ますのです。
「ダメじゃないか」と言ってリーダーが厳罰に処するところは、部下が
どんどん離れていくのです。
部下を守るのが、リーダーです。$技術部の部屋