甲子園球場で繰り広げられた高校野球の決勝戦。私もワクワクしてテレビを観ていた。さすが強豪校同士、見応えがあった。


慶應の応援が凄まじかったので、あれはいかがなものかと思った人も多かったみたい。卒業生も押しかけたようで、声援が球場中から聞こえ、仙台育英には完全にアウェーの状態。仙台育英に珍しく失策が目立ったのにも影響したかもしれない。


慶應はあくまでも勉強が主で、部活動は放課後の決まった時間だけやっていたそうで、おそらく野球漬けの仙台育英とは対照的なチーム。それでいて全国大会優勝を目標にしていたところがびっくりだけど、結果は目標通り。


ただ、慶應を賞賛するのには若干引っかかるところもある。


甲子園に出場するチームは、学校を代表し出身県を代表して戦い、幅広い層から応援を受けている。ところが慶應は学校自体に既にネームバリューがあり、野球部に有名になってもらう必要がない。また社会の各層にいる卒業生は色めき立って応援していたが、あまり神奈川県代表という感じがしない。慶應代表である。学校の地元日吉では熱心に応援していたようだけど、それ以外の地域ではどうだったか。


せっかくの高校生活を野球で塗り潰すことなく、勉学にも打ち込むのは望ましいことではあるし、生徒の自主性を重んじるのも正しいが、それを体現するのが天下の慶應だとすると、高校野球の異端児ではあるものの、あそこは名門だからできるんだと思われるだけじゃないか。数多の弱小野球部を奮い立たせる要素は皆無である。


やはり名もない公立校が下剋上で勝ち上がって頂点に立つという夢が見たい。高校時代に打ち込んだことが後の人生に生きる、本来の部活動の楽しさを見せてほしいと思う。