帰郷~理由~1
気付いたら翌朝午前10時
ビックリだ!
そしてもっとビックリは
あれだけ楽しみにしていた息子が帰って来たのに
みんな仕事に行くとはね…
だからって一緒に居るのも…
まぁ、一人のんびりするのもいいか
ビールと適当な摘みを手に縁側へ
急な休みだったし、地元の仲間はそれぞれ仕事でなかなか時間が合わず
今回はじいちゃんに
家族に逢いに来たんだしな
諦めてみても
肝心の家族が居ない!…
昨日の夜も
普通に食事して
テレビ見て笑って
仕事先の話しでまた笑って
7年前と変わらない
ただ一つ違うのは
俺がビールを飲んでいたこと
聞かれると面倒だが
いいのかこんなで
大の字に倒れてみた
自分の今の家ではちょっと場所を考えないと難しいが
俺がどう倒れようがここでは有り余っている
ふと
アルバムが目についた
一人で育てるのが精一杯
本当はそんな気が無かったのだと思うが。
そんなだから写真の少ない父親の反動でか
一人っ子なのにアルバムが多いこと
見始めると懐かしく
その時に帰っているような気持ちになった
それにしても千里
写り過ぎだろ
誰のアルバムなんだよ
仕事の都合で知り合いの居ない俺の家の隣に越して来た
無愛想な祖父にも優しく接し何かと頼ってくれるのが嬉しかったのか
いつしか家族付き合いになり
俺が5歳の時…正確には4歳11ヶ月の時に千里が産まれた
自分の孫が産まれたように喜んで
息子二人
娘二人
孫二人
嬉しそうに言ってたっけ
千里は女の子というだけで特別だったな
良くくっついて来てたな
ページをめくるたび思い出が蘇えり笑っていた
『何をニヤニヤしているのかと思ったら、昔の彼女の写真見てたの…』
突然現れて何言い出すんだよ
確かに千里の写真見てましたよ
だけど何処を見たって写ってんだろ
『あのなぁ~…』
何か続けて言いたそうな顔をみたら面倒になり諦めた
『あなたも、満更でもなかったんでしょ?
まだ間に合うわよ
いざとなれば、映画の「卒業」ように当日誓いのKiSSの寸前に花嫁を奪い去る
ダスティン.ホフマンだって格好良く見えたんだから…あなたなら良い感じになると思うけど』
俺の顔を自分の方へ向け
妙な笑顔に
触れずにおこうと思った
『そして千里ちゃんと手と手を取り、二人は愛の逃避行へ…』
『はいはい』
『聞いてるの!』
見ていたアルバムを取り上げられ、聞いているよと仕方なく言う俺に
『だったら早く止めなさいよ。続けられなくなるでしょ』
止めて欲しかったのかよ
話す前から止めたかったよ、こっちは
この時は母親の単なる空想話しだと聞き流していた
『いつからindoor派になったんだか…友達に連絡つかないんじゃなくて、私達に気を使っているんじゃないの
そんな仲じゃないでしょあんた達は』
あいつ等が
気を使ってる…
付き合いの深さを何処疑ってガッカリした自分の小ささ、気遣っているあいつ等を想像し
クスッと笑ってしまった
あいつ等にまで気を遣って貰ったのに俺は
家族との時間ちゃんと使っていないような気がして
キッチンに立つ母親に声をかけようと
『十分よ…あなたが元気で帰って来てくれて、美味しそうに一緒にご飯食べて…
人の気持ちを分かろうとする、優しい子だったし
お父さんがね…
「何も聞くな、得に男は面倒なもんだ。
あいつも男だ、やれるとこまでやって何かあれば話すさ、その時は出来だけの事をしてやればいい
何かと忙しくしてるんだろう、ゆっくりさせてやれ」
だから何も気にしなくていいの
今夜はトンカツにしようかな』
何も言え無かった
ただ無性に
『おじいちゃんとお父さんなら
駅裏の木村の床屋よ
それと
自転車乗れるわよ』
全て背中越しで
今も俺は読まれていた
近づくだけで
誰なのか、何で来たのか、言い当ててた
こっそり隠れてしょうとする事
こっそり隠したい事
嬉しい事、泣きたい事…
隠せ無かったな
妙なとこで実感した
母さんの凄さだ
『行って来ます』
それだけ言って家を出た
自転車はいつものように
車庫の隅に綺麗になってあった
綺麗なだけじゃない
中学時代からもう12年
いつも手入れをしていてくれたと分かる
自転車に乗り
ハンドル握り
漕ぎ出すと
思い出と一緒にじいちゃんの優しさが伝わり
妙に力が入った
つづくm(__)m
ビックリだ!
そしてもっとビックリは
あれだけ楽しみにしていた息子が帰って来たのに
みんな仕事に行くとはね…
だからって一緒に居るのも…
まぁ、一人のんびりするのもいいか
ビールと適当な摘みを手に縁側へ
急な休みだったし、地元の仲間はそれぞれ仕事でなかなか時間が合わず
今回はじいちゃんに
家族に逢いに来たんだしな
諦めてみても
肝心の家族が居ない!…
昨日の夜も
普通に食事して
テレビ見て笑って
仕事先の話しでまた笑って
7年前と変わらない
ただ一つ違うのは
俺がビールを飲んでいたこと
聞かれると面倒だが
いいのかこんなで
大の字に倒れてみた
自分の今の家ではちょっと場所を考えないと難しいが
俺がどう倒れようがここでは有り余っている
ふと
アルバムが目についた
一人で育てるのが精一杯
本当はそんな気が無かったのだと思うが。
そんなだから写真の少ない父親の反動でか
一人っ子なのにアルバムが多いこと
見始めると懐かしく
その時に帰っているような気持ちになった
それにしても千里
写り過ぎだろ
誰のアルバムなんだよ
仕事の都合で知り合いの居ない俺の家の隣に越して来た
無愛想な祖父にも優しく接し何かと頼ってくれるのが嬉しかったのか
いつしか家族付き合いになり
俺が5歳の時…正確には4歳11ヶ月の時に千里が産まれた
自分の孫が産まれたように喜んで
息子二人
娘二人
孫二人
嬉しそうに言ってたっけ
千里は女の子というだけで特別だったな
良くくっついて来てたな
ページをめくるたび思い出が蘇えり笑っていた
『何をニヤニヤしているのかと思ったら、昔の彼女の写真見てたの…』
突然現れて何言い出すんだよ
確かに千里の写真見てましたよ
だけど何処を見たって写ってんだろ
『あのなぁ~…』
何か続けて言いたそうな顔をみたら面倒になり諦めた
『あなたも、満更でもなかったんでしょ?
まだ間に合うわよ
いざとなれば、映画の「卒業」ように当日誓いのKiSSの寸前に花嫁を奪い去る
ダスティン.ホフマンだって格好良く見えたんだから…あなたなら良い感じになると思うけど』
俺の顔を自分の方へ向け
妙な笑顔に
触れずにおこうと思った
『そして千里ちゃんと手と手を取り、二人は愛の逃避行へ…』
『はいはい』
『聞いてるの!』
見ていたアルバムを取り上げられ、聞いているよと仕方なく言う俺に
『だったら早く止めなさいよ。続けられなくなるでしょ』
止めて欲しかったのかよ
話す前から止めたかったよ、こっちは
この時は母親の単なる空想話しだと聞き流していた
『いつからindoor派になったんだか…友達に連絡つかないんじゃなくて、私達に気を使っているんじゃないの
そんな仲じゃないでしょあんた達は』
あいつ等が
気を使ってる…
付き合いの深さを何処疑ってガッカリした自分の小ささ、気遣っているあいつ等を想像し
クスッと笑ってしまった
あいつ等にまで気を遣って貰ったのに俺は
家族との時間ちゃんと使っていないような気がして
キッチンに立つ母親に声をかけようと
『十分よ…あなたが元気で帰って来てくれて、美味しそうに一緒にご飯食べて…
人の気持ちを分かろうとする、優しい子だったし
お父さんがね…
「何も聞くな、得に男は面倒なもんだ。
あいつも男だ、やれるとこまでやって何かあれば話すさ、その時は出来だけの事をしてやればいい
何かと忙しくしてるんだろう、ゆっくりさせてやれ」
だから何も気にしなくていいの
今夜はトンカツにしようかな』
何も言え無かった
ただ無性に
『おじいちゃんとお父さんなら
駅裏の木村の床屋よ
それと
自転車乗れるわよ』
全て背中越しで
今も俺は読まれていた
近づくだけで
誰なのか、何で来たのか、言い当ててた
こっそり隠れてしょうとする事
こっそり隠したい事
嬉しい事、泣きたい事…
隠せ無かったな
妙なとこで実感した
母さんの凄さだ
『行って来ます』
それだけ言って家を出た
自転車はいつものように
車庫の隅に綺麗になってあった
綺麗なだけじゃない
中学時代からもう12年
いつも手入れをしていてくれたと分かる
自転車に乗り
ハンドル握り
漕ぎ出すと
思い出と一緒にじいちゃんの優しさが伝わり
妙に力が入った
つづくm(__)m