不在時でも荷物が受け取れ、

再配達依頼の手間が省ける宅配ボックスは、

忙しい現代人のニーズに合った便利な共用設備といえるでしょう。


現在宅配ボックスがない賃貸物件に住んでいる方からすると

羨ましい限りの共用設備ですが、実際に使用されている方にとっては

どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?


今回は、そんな気になる宅配ボックスにフォーカスしてみたいと思います。

宅配ボックスのメリットといえば

不在時もしっかり荷物が受け取れること。


宅配ボックスが無ければ再配達を依頼することになりますが、

忙しすぎて在宅可能な時間が遅く、

再配達してもらいたい時間は営業所が閉まっている…

というパターンも考えられます。


ですが、宅配ボックスがあればそんな心配はいりません!


普段から通販でお買い物をする機会が多い方も、

留守中に注文した商品が届くので、

配送時間を気にせず注文ができますね。

また、その他にもこんなメリットがありますよ!


・入浴中やベランダで洗濯物を干している時など、

在宅中でも宅配に気づかなかった場合、

後で受け取ることができる


・シフト勤務で在宅時間が不規則だったり

夜勤中心の仕事をしていたりと、

日中は寝ていることが多くても夜中に起きた時に受け取れる


・宅配業者を装った不審者をシャットアウトできる

(事前に女性の一人暮らしだという情報を掴んでいる不審者が、

宅配業者を装って家主が玄関を開けた隙に侵入するという事例もあります)


・宅配物が届いた時や、住人が宅配物を受け取った時に

その日時を記録できる宅配ボックスの場合、

クーリング・オフで商品を返却する時の証拠となる

メリットばかりのように思える宅配ボックスですが、

もちろんデメリットもあります。


・宅配業者が宅配ボックスに入れてくれない


これについては「せっかく宅配ボックスがあるのにどうして?」

と疑問に思われる方も多いと思いますが、

実は配達物を宅配ボックスに入れることで起きるトラブルがあるのです。


例えば違う部屋に誤配達してしまい、

それが原因で紛失や盗難が起きたり、

配達物の外装はあるのに中身だけ抜き取られていたり、

どこからか暗証番号を手に入れた悪い輩が

盗むという事例が報告されているそうです。

こうしたトラブルを防ぐため、

宅配会社や配送を依頼する企業によっては

「宅配ボックスへの投函不可」としているところも。


また宅配ボックスの数が全戸数と比較して明らかに少なく、

すぐに荷物がいっぱいになってしまう場合は

宅配業者が営業所へ持ち帰ることになるため、

結局再配達依頼をせざるを得ません。


他にも、


・宅配ボックスの数が少なく、すぐに一杯になってしまう


・一部の住人が個人ロッカー代わりに占拠して

大量の荷物を保管してしまい、他の住人宛の宅配物が入れられない


・利便性が高い分、宅配ボックスがない賃貸物件と比較すると

管理費が上乗せされて高くなっている


といったデメリットもあります。

ここまでは宅配ボックスのメリット・デメリットを挙げましたが、

実は宅配ボックスには何を入れてもいいわけではありません。


これはデメリットの部分で「宅配業者が宅配ボックスに荷物を入れない」

というお話に関連しますが、

冷凍・冷蔵が必要な生ものや貴重品・代金引換・着払いなどの荷物は、

どの宅配業者でも宅配ボックスに入れない決まりになっているようです。

特に冷凍や冷蔵が必要な生ものは、

その商品の品質を維持し、

1番美味しい状態で食べることができるように

低温保存という方法をとっていますが、

常温保管の時間が長いほど商品はぬるくなり、

品質も下がる一方です。


さらに品質が下がると食材も傷み、

食べた時に食中毒になってしまう可能性もありますよね。


特に真夏は外気温が高い分、食材が傷むスピードも速く、

食中毒の危険性もより一層高まります。


もし宅配ボックスに入って時間が経ったものを

住人が食べて食中毒になってしまった場合、

宅配業者の責任問題にも発展しかねません。


そういった責任を避けるために、

冷凍・冷蔵の生ものは宅配ボックスに入れないのです。


そして代金引換や着払い商品は、

そもそも受取人本人が支払いをしない限り引き渡せないため、

宅配ボックスに入れることができません。


その他にも割れやすい電化製品や

水など重くて運搬が大変な物も、

宅配ボックスに入れられないというケースがあるそう。


そうした商品を注文したり、

もしくは送られてくることが判っている場合は、

直接受け取れるように配送時間帯は

なるべく在宅していた方が良いでしょう。

使ったことがない方にとっては

一度は使ってみたい共用設備の1つですが、

便利さゆえのデメリットもあることが判った宅配ボックス。


今後宅配ボックスのある賃貸物件を探される際は、

ぜひ参考にしてみて下さいね。