痩せたければ米を食え〜ローカーボなんてやめちまえ〜 | 恵比寿のひざ職人 水越誠の【ひざ職人はしゃべりたい!】

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恵比寿のひざ職人 水越誠が送る心と身体に効きそうなお話しです

のっけから刺激的な題名で申し訳ありませんが・・・

筋肉を分解させない、血糖値を急上昇・急降下させない、身体のパフォーマンスを下げない為にも積極的に玄米食を取り入れるべき!

一時期流行りましたローカーボやノーカーボによるダイエット。炭水化物を限界まで減らして代わりにタンパク質と脂質を大量に摂って筋肉を増やす、脂肪をケトン体に変えてエネルギーとして使う。そうすれば筋肉を落とさず、脂肪燃焼を促すといったものですね。確かに短期的に見るとかなりの短期間で筋肉を減らすことなく脂肪を減らすことが出来ます。

ですがこの行動は長期的に見ると身体の健康を大きく損なうことになります。

まず脂肪が減る仕組みですが、脳はエネルギーとして炭水化物(糖質)を使います。ですが外から入ってこないとなるとこれはマズイと脂肪を分解してケトン体という物質を作り出します。そのため脂肪の代謝が促されます。このケトン体が脳の代替エネルギーとなりますがこれが曲者でして・・・ケトン体は強い酸性物質でこれが血中に大量に放出されると血液は酸性に大きく傾こうとします。その結果頭痛や吐き気、倦怠感などを引き起こすことがあります。これらの症状は短期的なものなので乗り越えてしまえば大丈夫!なんて思われがちですが当然長期間の低糖質の日々は大きな問題をはらんでします。

具体的には筋肉量低下(インスリン分泌による筋合成が起きにくくなる)、代謝異常、対糖能低下(糖質への対応力)などなど。分かりやすく言うと筋肉がつきにくいどころか減る可能性がある。病気になりやすい。太りやすくなる。といったところでしょうか。

痩せるためにやっているのにむしろ痩せにくく太りやすい体質をつくり、病気まで罹りやすくなってしまいます。

では短期的ならば大丈夫?でもないです。

大量のタンパク質や脂質(特に動物由来のもの)は体の材料として使えるようにする為に多量の消化酵素を要します。すると当然ながら代謝酵素が働けなくなってしまいます(消化酵素と代謝酵素はゼロサムゲームの関係ですね)。すると当然ながらせっかく摂取したタンパク質も満足に使われず、それどころか生きるために必要な様々な体の機能も動かすことが出来なくなります。結果、疲れが取れないといった状態や免疫力の低下からくる大小様々な疾病に罹患することになります。これは短期的・長期的ともに言えることです。

痩せにくい体質になるだけでなく、そもそも健康でいることが難しくなる。

じゃあなんで玄米がいいのか。

玄米はもちろん炭水化物です。ということは脳のエネルギーとなるブドウ糖です。(もちろん摂り過ぎはよくありませんが)脳にエネルギーが送られれば筋肉を分解してエネルギーを作り出す糖新生は起きません。つまりエネルギーを燃やす場所である筋肉の現象を防ぐことができます。また小麦などのようにグルテンで腸を痛めることがありません。そして白米などの白い糖質と比べて血糖値の上昇が緩やかですので血糖値スパイクが起きにくい=ドカ食いを予防できます。

また玄米に多く含まれる繊維質は腸内細菌の餌となり腸内環境を整え、さらに腸内に残った排泄物のカスを掻き取って排出する効果も期待できます。この他、玄米食にすることのメリットをあげ出すとキリがありません(もちろんデメリットもありますが)。

痩せようと思って糖質オフ、タンパク質・脂質過多の食生活は痩せにくい体質を作るどころか健康を損なうリスクが付きまといます。それよりも玄米中心の食生活で食べたものをしっかり消化・代謝できる環境を整えた方が健康的で綺麗に痩せることができますよ。