トイレの換気扇を外してみた時のことです。
換気パイプの勾配を測ってみると、室内側へ約3%の下がりとなっていました。 常識的には雨水排水を考えて屋外側へ2%程度の下がり勾配を付けるべきです。該当の換気扇の施工説明書にもそのように書いてありました。

さらに大きな問題がありました。なぜかパイプが壁内の途中で終わっており、室内側まで貫通していないのです。逆勾配により、 強風などで吹き込んだ雨水は室内側へ導かれます。それが目視できる室内に流れ込むのならまだ良いのですが、確認もできない壁内の空間に流れ込むことになります。

この隙間にはすごい量のホコリがたまっていました。壁内にも落下していることでしょう。パイプが繋がっていればほとんどが屋外に排出されていたはずです。

この構造では壁内に外気、雨水、埃が流れ込み、壁内結露、断熱材の機能低下、カビの発生、木部の腐朽等が心配です。

さらに分からないのが、奥に換気扇取付用台座が見えるのです。これにはビスが届いておらず、換気扇の固定には使われていません。

想像ですが、水道配管スペースなどの為に壁を後から3cmほどふかしたものの、換気パイプは短いまま、固定台座も付け替えなかった結果ではないかと思うのです。設備屋さん、大工さん、どちらも何も考えていないということでしょうか。

パイプファンは名前のとおり、パイプに接続する前提なのでパイプとの間に隙間があれば排気効率も悪くなるでしょう。メーカー指定どおりの方法で取り付けられていなければ、建築確認申請の計算書で示された換気能力を満たしていない可能性があります。

この件をハートランドに確認したところ、「ハートランドの標準的な施工方法、仕様です。」と言い切られてしまいました!明らかにおかしいので二度確認しましたが同じ回答でした。引渡しから隋分時間も経っていることもあったので自分は直せと言った訳では無いのです。この施工方法について意見を求めただけ。なのにハートランドは開き直って標準的な施工方法だと強弁しました。つまりやり方を改める気はなく、これからも同じ施工をする気です。

壁内に配管があり、同じ壁に換気扇が付いている場合は同じ構造の可能性がありますので注意しましょう。