Bill Gates氏がMicrosoftにおけるフルタイムの仕事から身を引く意向であることを明らかにした。Microsoftは株価の低下やGoogleとの競争、次期OS「Vista」の開発遅延などの問題に直面している。


米国時間6月15日の株式取引終了後に記者会見を開いたGates氏は、今後2年間をかけてMicrosoftでの日常業務から徐々に身を引いていくと述べた。またGates氏はただちに、最高技術責任者(CTO)のRay Ozzie氏にチーフソフトウェアアーキテクトの座を譲ることも明らかにした。


CNET記事参照


引退宣言映像



ビルゲイツ氏が現役を引退することを宣言した。


確かに、ゲイツ氏は前々から50歳を越えた頃には、

現役を引退して、慈善活動などに時間を費やしたいとは言っていた。


2005年3月10日にGroove Networksを買収して、

Ray OzzieをMicrosoftの最高技術責任者(CTO)指名したのも、

この日の為だったんだろう。


CNET記事参照


Grooveのソフトウェアは、異なる組織に所属するユーザーが、
インターネットを介して安全に共同プロジェクトを進められるようにするものであり、
この製品はピアツーピア(PtoP)の設計を採用しており、
各ユーザーのPCが直接他のユーザーのPCと文書をやりとりしたり、
インスタントメッセージ (IM)のやりとりを行ったりできようになっている。

といったように、Saas(Software as a Service)において、
マイクロソフトをインターネット対応させていく為に、
さらに、Googleと対決していくために欠かせない、
最適な人材を得、彼を後継者とした。

全てが必然であり、自然の流れ、順調な継承ともいえる。


しかし、圧倒的な違和感を感じるのは何故だろう?

自分の地位に凝り固まって、
事業の継承が順調にできないために、
会社を潰してきた人はたくさんいる。

そういった人たちと比べると、ゲイツ氏は引き際まで見事だ。

しかし、違和感を感じる。


理由は分かっている。

彼はビル・ゲイツなのだ。

世界に2人といない天才。

たった1代で世界の富の全てを集め、
コンピューター時代を築きあげてきた帝王。

その彼がGoogleの若き天才たちとの一大決戦を前に、
逃亡してしまうのか?

間違えなく今、Microsoftは創業以来最大の危機にある。

この局面でビル・ゲイツは、なぜ自分で立ち向かおうとしないのか。

今回の彼の選択の理由が分からない。