Vol. 9 「水曜日は、5分で昼飯食って来い!」って… | ノムラ證券残酷物語

Vol. 9 「水曜日は、5分で昼飯食って来い!」って…

ところで、当時のノムラ證券の虎ノ門支店の昼飯体制はそれは強烈でした。「外出禁止令!」という日があって、水曜日は「組合デー」と称していて「ノー残業デー」となっていましたが、この日は要するに定時(ほとんど残業が出来ないという意味での定時)で帰らないと駄目なため、組合員の若手を過酷なノルマに追い込む時間が少ないので、「どんなに重要な新規のアポイントや商談」があって(本当にあっても、嘘をついて外出しようとていても結果は同じで)も、理由は『絶対に営業マンは上司に嘘を付いて(過酷なノルマ営業だから…)外でサボっているに決まっているから!という理由で、水曜日は一切の「外出」は禁止されており、監獄のような職場で「ノルマ」を背負い「ひたすら電話営業」の日々でした。


水曜はいつも前場が終り、恒例の午後に向けた「ツメ」(公式には簡単な打合せで、当時、野村ではノルマの確認と、ノルマの達成できていない奴を「詰める」ため、一人一人「お前ぇ~~後場から「なんぼ」やるんじゃぁ~」って、ノルマが書かれた「板」と称するメモボードでバンバン頭を小突きながら苛め、そしてノルマ達成を追い込む打合せのことを「ツメ」と呼んでいました)が終わると、次長(営業課長の上席で支店長の補佐役)のU田次長が、「おうぉ!お前ら5分でメシ食って来い!」って叫ぶのが恒例でした。


「5分でメシって来い」って・・・「そんなぁ~ぼかぁ~食事はゆっくり食べないと駄目なんです!なんていう営業マンはこの会社には一人もいないので、でも店で注文して、出てくるまでに最低15分は掛かるよぉ~~」って思っていると、会議室に会社の経費で弁当が用意されており、それぞれが営業マンは軍隊よろしく階段を駆け下り、無言で弁当を5分で駆け込み、食後に歯を磨いている奴なんか誰もいない(良く考えると、汚ねぇなぁ~!って)当時の虎ノ門支店の営業マンは、11時半には全員席について、後場1時から(当時は後場の開始は1時)の予約注文を取るため、また朝、仕切られてまだ売れ残っていた株(「仕切り玉」と言って、間違いなくこの当時も今も、このような「仕切り玉」は正真正銘の証券取引法違反ですね)の注文を、だいたい「嘘八百」(これも証券取引法違反)並べて顧客にセールスの電話をしている毎日でした…(続く)