長らく、カフェ・ウリエルさんにお世話になっていたユノが亡くなりました。
私の保護猫ではありますが、ウリエルさんの歴史を一緒に作ってきた猫スタッフでもあります。
大変な病気に何度もかかり、ウリエルさんの募金から医療費を出してもらうことも多かった。
ものすごく、お店に気にかけてもらった子でした。
ユノと初めて会ったのは、センターでした。
飼い主放棄の6才の猫。2016年の2月。
保護した時、発情で叫んでました。
最初の飼い主は手術してくれなかったのです。
不妊化手術したら子宮蓄膿症、飼い主のところにいたら死んでいるとこでした。
当時は気難しい、文句の多い子でした。
その後、一度は里親に引き取られたがその里親は私に多くの嘘をついていた。本当のことを言えば、どれも断る理由になるようなことを。
そして1年後、飼いきれなくなってユノを捨てた。
再度私の保護猫になったユノは、その後すぐに「免疫介在性溶血性貧血」という病気になった。
幸い、その時には北新地時代のウリエルさんにいて、速やかに治療を受けて助かった。
元里親のところにいたら助からなかったと思う。
以降、再発防止で一生服薬が必要になった。
さらにその後、若い猫いっぱいのウリエルさんでユノは子猫たちとノリが合わず、居心地が微妙そうなのをウリエルママさんが気にかけてくれて大人猫だけの猫邸オープンにつながった。
ユノにとって、過ごしやすい落ち着いた猫だけの空間でした。
カフェでスタッフ猫をしているうちに、人間が好きになっていったのは驚いた。
元里親から返ってきた時は全然気難しいままだったのに。
猫邸にいる間にも、口内炎で食べれなくなって全抜歯したり、アトピーでズタボロになったり。
最後は食欲がない原因が膵炎と突き止めるのに時間がかかってしまった。
膵炎とわかってから、わずか半月の間に見る見る体重が減ってしまった。
猫邸で、真っ先にお客さんの膝に乗る猫になったユノ。
最後は、みなさんに惜しまれて旅立った。
本当にカフェのスタッフ猫として完璧な接客を見せてくれた。
会いに行きたいと予約してくれた、元スタッフさん、常連さん、本店時代のファン、予約した全ての人間への挨拶を終わらせた翌日に亡くなった。
その時の様子はお店ブログで読めます。
私は、保護施設にいる猫は外よりはマシではあるけど、猫は里親さんの家に行くことが最大の幸せと考えています。
里親に繋ぐことなく施設で亡くなる猫のことは不幸と考えています。
でも、ユノは間違いなく幸せな最期でした。
お店の猫という生き方の幸せの形を教えてもらった。
スタッフ猫としての適性が高かったユノだからできたことで、他の猫にはできないことだろうけど。