監督 ルイ・レテリエ
脚本 リュック・ベッソン
アクション演出 ユエン・ウーピン
音楽 マッシヴ・アタック
ダニー ジェット・リー
サム モーガン・フリーマン
バート ボブ・ホスキンス
ヴィクトリア ケリー・コンドン
五歳の時に誘拐され、悪漢バートに闘う犬として育てられたダニー。
首輪をはずされ命令されれば、そのまま殺し屋となるが、それ以外は、天真爛漫な何も知らない子どものようだ。
あるとき、バートに連れられていった骨董倉庫にずらりと並んだピアノを、盲目の調律師サムが調律しにやってくる。サムに導かれるままに鍵盤を叩き、音楽に目覚めるダニー。
ダニーの戦いで巨額を入手したバートは、ダニーに何かほしいものを買ってやると言った。ピアノが欲しいというダニーを一笑に付すバート。
そしてバート一味は殺し屋に狙われ、唯一生き延びたダニーは、再び骨董倉庫へ足を運び、サムに助けられる。
サムと養女のヴィクトリアに家族として迎えられ、音楽に包まれた生活の中で、人として生きていくことの大切さをひとつひとつ覚えていくダニー。
しかし、バートは殺されておらず、その部下に見つかったダニーは、サムたちを巻き込まないために、再びバートのもとへ戻る。
だが、自分はもう人を殺すことはできなかった。
愛を知ってしまったから……。
という感じでしょうかね。
ユエン・ウーピン師父の素晴らしいアクション指導が冴えてます。
ふだんは十歳ぐらいの感情に乏しい子どものようなしぐさのジェット・リーが、突如として殺し屋と化し、アクションの限りを見せるそのギャップが、まずはこの映画の主眼でしょうか。
そして、音楽。
これは音楽な映画です。
なぜか音楽に惹かれるダニー。なぜかピアノに惹かれるダニー。
ピアノの音を聞いて、それで癒される話かと思ったらとんでもない。
……そのあとはネタバレになるので、ぜひ、劇場でお確かめください。
脚本が実によくできています。
盲目のピアニストを演じるモーガン・フリーマンは名優だなぁ。
平和の象徴であるサムの家庭を補うのは、おしゃべりなヴィクトリア18歳。可愛いです。(しかし、煽り文句のラヴ・シーンがどこにあったんだか……(爆))
ヒロインが金髪巨乳でなく、ロリータ(とはいわないが。リセエンヌみたいだ)であるところが、フランス映画なんだろーなー。
悪の象徴であるバートのほかにも、悪いやつがいっぱいでてきて、悪い世界に関していうと、かなり救いがない感じがするんですが、ラスト、ハッピーエンドに持っていく力量はさすがだ。
あ、こいつはネタバレですかね(^_^;)。
ともあれ年齢不詳のダニー犬を、ぜひ、お楽しみください。