仏教は、キリスト教とイスラム教と共に、「世界宗教」と言われています。仏教には、お釈迦様が作られた「顕教=大乗仏教」と宇宙大生命の教えに基づき作られた「密教」がある事は多くの皆様もご存じだと思います。多くの人が、顕教と密教を「いずれも仏教なのだから、同じようなものだろう」と考えていますが、これは大変間違っています。顕教は、「お釈迦様が悟りを得て説かれた事をもとに作られた宗教」であり、その教えに従い修行をすれば死後は仏様になる事も可能です。顕教は大変良い宗教であり、多くの人生を生きる上での教えがありますが、問題点もあります。どういう事かと言いますと、「人間社会だけに視点を置いて考えられた宗教であり、宇宙視点は全く反映されていない」という事です。もう一つ言えば、「死ななければ仏様になれない」という事です。

 

一方密教は、「宇宙視点で考えられた宗教であり、即身成仏という考え」をしています。人間は、どんなに小さな存在であっても宇宙の構成員ですので、「宇宙大生命を知り、宇宙大生命の考えを知るべきであり」、そして「宇宙大生命のお考えに従う事」が必要なのですなのです。宇宙大生命は、直径が10万光年以上の、超巨大な存在であり、宇宙の万物(神も仏も)を生み出し、管理されている存在です。如来や菩薩や明王と言った諸仏も、全て宇宙大生命の子供のような存在なのです。日本の伝統仏教には13宗派があり、宗祖は皆如来になっています。それらの如来達の中で密教を修していない方々は、密教を修さなかったことを大変悔やんでいるそうです。やはり、宇宙大生命のお考えを知らなければ、宇宙の事が分からないからです。即ち、本当の悟りを得たことにならないからです。

 

 

「霊能者とはどんな人か」という事について、お話をします。霊能者とは、「①あの世の人や、②神様や、③仏様や、④無意識状態の人、⑤動物や植物や地球など」と言った目に見えない存在とお話しできる人、と言えます。

 

 

あの世の人とお話しできる人と言えば、「イタコ」が思い浮かびますが、イタコは東北地方や沖縄などに息づく伝統的な女性の霊媒師です。死者の魂を自分に憑依させ、死者の言葉を伝える「口寄せ」を生業にしています。ですので、イタコは霊能者とは言えません。

 

 

②の神様は、「地上の神様、高天原の神様、宇宙の神様、天部の神様」が居られます。神様は「高波動」ですので、神様とお話しする為には「意識を高波動に合わせる」必要があります(人間は、低波動です)。霊能者の方々は、高波動に合わせる事ができるのです。これらの4組の神様達は、神格が高くなるほど波動も高くなります。神格は地上の神様が一番低く、天部の神様が一番多いので、天部の神様の波動が一番高いと言えます。霊能者は、対象(神様)と話をする場合には、「対象に意識(チャンネル)を合わせる必要」があります。ですので、地上の神様には意識を合わせられるが、より波動の高い宇宙神には意識を合わせられないといった霊能者もいます。多くの霊能者は意識を合わせる為に、精神を集中させる必要があり、時間が長くなれば精神的に疲れてきます。ですので、「コンタクトできる(集中できる)時間は限られている」と言えます。

 

 

 しかし、極一部の霊能者は人と話すようにごく自然に目に見えない存在と話をすることが出来ますし、疲れるという事もありません。霊能者の中には、特定の神様や仏様が背後に「守護神、守護仏」として憑いている場合もあります。その場合には、その背後霊と話ができる人と他の神様や仏様とも話ができる人がいます。

 

 

①~⑤の全てに対応できる人は殆どいないと言えます。私の知っている限りでは、可能性のある人は一人だけです。ですので、霊能者と言っても「千差万別」と言えます。全ては、宇宙大生命が関係していますので、「宇宙大生命が必要に応じて様々なタイプの霊能者を作っている」と言えます。それは、後日紹介する「それぞれの霊能者達」を読んで頂ければ、私の言っている意味がお分かりになると思います。

 

 

私の知り合いの一人の霊能者は、間接的に宇宙大生命のお言葉を聞いて、皆様に伝えています。それは、「宇宙大生命のお言葉を高級神が聞き、それをその高級神と同じ霊統を持つ神様に伝え、それを直接の守護神に伝え、そしてそれを聞いている」という事だそうです。

そうして伝えられてきたものを、自分の常識に照らし合わせ、更に言葉に翻訳するので各メッセージには当然差異が生まれ不完全なものになります、と話されています。殆どの霊能者の方は、直接目に見えない存在とコンタクトされるケースが多いと言えますが、中にはこの方のケースのような場合もあります。直接コンタクトする場合でも、ご神仏などのお言葉は難しいので、ご神仏の言っている意味を正しく理解できない事もあります。という事は、人によって解釈が違うケースもあるという事です。

 

 

ご神仏のお言葉の解釈が難しいという典型的な例は世界宗教などの大きな宗教などでも見られます。例えば、イエス・キリスト様は、その教えとして「右の頬を打たれたら、左の頬を出しなさい」といった事を話していますが、教会の指導者などがその正確な意図を理解出ず(正確な意図は、汝の敵を愛せよ、という事です)、何度も宗教戦争が起こったことを嘆いており、「私の意図を指導者たちが正しく理解できなかったのは、私の責任である」と言われています。同じような事は、イスラム教などの解釈でも見受けられます。

 

 

これまで申し上げたことを考えると、霊能者と言っても本当に様々であり、霊能者の多くは「人の問題や悩みを解決する事はされていない」ので、相談できる霊能者を探すことは難しいと言えます。昔は、相談できる霊能者の方が何人かいましたが、今では殆どいなくなりました。相談できる優れた霊能者の方が、もっと増えればいいと思っています。それは、絶対に必要な事と言えます。

 

 

霊能力は万人にあるそうです。但し、霊感の強さは人により様々です。私の知り合いだった霊能者(亡くなられています)は、「霊感の強い人はキチント修行すれば霊能力を得る事が出来ます」と言っていました。また、現在活躍されている霊能差の方にも同じような事を言っている人がいます。日蓮宗のお寺の中にも荒行でご神仏とお話しできる様になっている人がいるようです。この他にも、過去世で霊能力があった人や、過去世で霊的な仕事(例えば巫女さん)に従事していた人や、一族が霊能力を持っている場合や、神様や仏様が選んで霊能力を与える場合など、霊能者の背景は様々と言えます。