前回の以前から勿体ぶらせていた材料を明らかにします。
缶はその原液。
これらを混ぜて、ウレタンスポンジケーキを作ります(笑)
画像の缶は、既にいくらか発泡作業をしていた関係で汚れています。

このウレタンをカーボンリムに使って、リムの剛性を高めます。
剛性の話
ところで、剛性とはつまり、歪みにくさのことです。
歪み=変形しにくいとはどういうことでしょうか?
水風船を想像してみてください。
通常のフヨフヨした水風船はたとえ球の形状だとしても、
転がりにくそうですよね。転がるたび上下に変形を繰り返して。
一方で凍っていたらどうでしょう?
簡単に転がりそうですよね。
想像上での思考実験ですけど、日々の経験的な感覚に一致しますよね。
つまり、変形しにくく剛性が高い状態では転がりやすくなると考えられます。
リムにも同じことが言えるのではないでしょうか。
ロードバイクライダーの乗車重量や路面の凹凸またはバイクの傾きによって、普通の中空リムは変形します。つまり、変形により転がりにくくなっていると推察します。ところが何らかの方法で変形しにくくなれば、水風船の例を見てわかるように、転がりやすくなるだろうことは自明ですね。
自転車のリムが変形することがわかっているのはなぜか?
構造について確認します。自転車のリムは中空構造になっています。
リムの中空構造は円形ですが、単純化して真っ直ぐな中空パイプだとします。中空パイプのある一箇所か狭い範囲に荷重がかかるとしなったり曲がったり折れたりしますよね。傘🌂の柄の部分とか物干し竿とかがそれです。日常生活の中でも中空構造が外力により変形することを自然と理解しています。カーボンプラスチックで出来た自転車のリムは弾性体であり変形する前提として、傘などと同じように捉えることとします。傘が鉄だとしても。
要するに、リムはライダーの体重が乗っただけでも変形すると考えられます。
このように剛体(リム)に外力が与えられたときは、運動エネルギーが変形=歪みエネルギーに変換します。
自転車のリムに当てはめると、転がり続けるための運動エネルギーが変形により失われることになり、すなわち、減速するということです。裏返せば、変形しないリムは転がり続けやすい。
そもそも転がってほしい理由は?
ホイールに転がりやすさを与えることで、自分らのパワーを節約して、楽に速くなりたいからですね。理由はありきたりです(笑)
では冒頭のウレタンをどう使うのか?
中空の構造に泡が満たされていると、構造は剛性が増します。
ここで言う構造がリムで泡がウレタンに当たります。
泡は中空内部に満たされて位置を維持してほしい、同時に、外力により変形してほしくない。そこで硬化するウレタンを使うというわけです。
リムに対しては、内部に充填することで適用します。
では、リムを施工します。
と、その前に実験!
それが以下👇👇👇
元は黒ハチミツ🐝みたいなどろどろの液体です。
リム周長は2メートルあるので、2メートル注射してみました。
この実験では、リムの内部体積に相当する量を作ってみました。
目測では、リムにきっちり収まりそうな量に発泡したんですが、
発泡ウレタンは気温により発泡倍率が変化します。
今季は冬。リムへの施工時は上手く発泡して収まるか不安😂
今回はここまで。
次回以降では、リムへの注入をやっていきます✌️