週刊大衆と週刊実話、その役割――高校生が読んでも大丈夫?

コンビニや書店でよく目にする週刊誌、「週刊大衆」と「週刊実話」。見出しは派手で、芸能ニュースやスキャンダルが中心のように見えます。世間では“大人向け”の雑誌という印象がありますが、高校生でも手にしていいのか、ちょっと気になりますよね。そして、この2誌って、実際どんな役割を持っているのでしょうか。

まず大きな特徴は、テレビや新聞では扱いにくい話題を取り上げていることです。週刊大衆は芸能界の裏話や意外なニュース、グラビアなど、普段目にしない情報を提供してくれます。一方、週刊実話は政治や経済、裏社会のニュースも取り上げて、「本音で知る情報」を読者に届けています。つまり、両誌とも「表のメディアが伝えにくい情報の受け皿」として機能しているわけです。


こう考えると、高校生にとっても、世の中の一端を知るきっかけにはなります。新聞やニュースでは触れにくい裏側や事件、芸能界の構造などを知ることで、情報を読み解く力や判断力を養うことができるからです。ただ、注意も必要です。


まず、両誌には成人向けのグラビアや性的表現が含まれる号もあります。週刊大衆は「色と欲とスキャンダル」が中心で、週刊実話も風俗や官能的な話題を取り扱うことがあります。高校生が読むには刺激が強すぎる可能性があります。さらに、情報の信頼性にも注意。スクープや裏話を重視するため、内容が誇張されていたり、事実が不確かな場合もあるのです。ニュースとして鵜呑みにするのは危険です。


それでも、この2誌には確かな意義があります。一つは「楽しみながら情報に触れられる」こと。芸能ニュースや裏話は娯楽として読めますし、政治や社会のネタも含まれているので、関心を広げるきっかけにもなります。もう一つは「読む力を鍛える」こと。派手な見出しやセンセーショナルな記事を読み分けることで、情報の取捨選択や批判的な思考を養えるのです。


では、高校生が読むときはどうすればいいか。ポイントは3つです。まず、読む目的をはっきりさせること。「芸能ニュースを楽しむ」「世の中の裏側を知る」など目的があると、情報を整理しやすくなります。次に、信頼性を意識すること。記事の内容は他のニュースやネット情報と比べて確認し、事実かどうか自分で判断する習慣をつけましょう。最後に、年齢や心理的負荷を意識して、成人向けページは避けるなど、自分でコントロールすることが大切です。


結論として、週刊大衆と週刊実話は、高校生が全く読んではいけない雑誌ではありません。ただし、読むなら「目的意識」と「情報の取捨選択」を持つことが重要です。単に面白そうだからという理由だけで読むと、刺激的な内容に振り回される可能性があります。一方で、社会や世間を知るきっかけとして、情報を読み解く練習として使うことは十分に可能です。高校生でも、自分の意識次第で、ただの週刊誌以上の学びや気づきを得られるでしょう。