ひとりぼっちの孤独は
愛する誰かの横で
じっとりと私に絡まってゆく

すぐそこにいる
あなたの体は透けていて
何色なのか言うことができない

目をつむる
あなたの鼻息のリズムが
落ち着かない

お風呂場のカビ
テレビの上のほこり
溶けたアイスクリーム

今が過去に積み重なって
また少し幅を広げた

梅雨は明けたはずなのに
まとわりつく湿度は
じっとりと、じっとりと
不快な密度で離れてはくれない