息子のPCが壊れた。これで3回目である。
最初はキーボードが壊れた。
2回目は、WIFIが急に使えなくなる現象。内蔵のアダプターが破損したらしい。
息子は、学校でPCを使用しているので、一日PCが使えないというのは、非常に困難だそうだ。
過去二回は、休日などを利用して、一人で行かせた。自分のもので起きた問題は自分で対処して欲しいという親の思いだからだ。
ただ今回は、本人がどうしても時間が作れないということと、今回もまた2回目同様に、急にWIFIが使えなくなった。同じ問題の繰り返し。再起動しても、リセットしても直らないということで、さすがに一発直接文句を言いにテクニカルセンターに乗り込んだ。
しかし、そこはがらーんとしていて、担当者が一人、無表情で愛想もない。
番号札の機械を指さし、「取れ」というようなしぐさ。
センターの部屋には自分一人。
担当者は、私を呼ぶでもない、急ぐでもない、こっちを見るでもない。ひたすら何かの書類の整理をしている。
部屋には、相変わらず自分しかいないので、クーラーで寒い。
やっと呼ばれる。
座ると、「何ですか?」という感じで、見てくる。
(この時点で、こちらと相手のあまりのテンションの違いに、かなりの「怒り」が削がれていたのに気づく。)
一応、状況は説明した。語気を強めるシーンもあったが、それはもう無意味だと実感させられる程の対応。
最後に、彼女は言った。「I help you to repair the PC and let you know when it is ready」
そうなんだ。彼女の中ではあくまで「Help」なんだ。そう悟った。
企業として、これだけの故障をする製品を販売し、迷惑をかけたことの謝罪の言葉は一切ない。
何故なら彼女はこの製品を販売したわけではない。だから私が迷惑と思っているのは、自分のせいではないのだ。
彼女の立場はあくまで故障をした製品を持ち込んだ私に対して、何度故障の履歴があろうが、依頼に対する「ヘルプ」のスタンスなのだ。
そういえば、ものづくりの際、サプライヤーもそうだったと、はたと気づいた。
基本的にSorryは一切言わない。そういう気持ちが無い。サービスを提供する側もされる側もあくまで対等なのである。
日本と海外のサービスに対する根本的な考え方の違いである。
日本の「下からの謙ったサービス」を受けることに慣れてしまうと、今回のような「大拍子抜け」を受けることになる。