6CA7超3結v2プッシュプルアンプですが、スピーカーに接続し音出ししていると、電源OFF/ONの時にツィーターから変な音が出ることがあり、気になっていました。

 

オーバーオール帰還をかけたたために不安定になっていると推定して、オーバーオール帰還を撤去することにしました。

 

オーバーオール帰還なしでも低ひずみ率となるように回路の見直しを行うことにしましたが、出力段の定電流回路に使用しているLM317がノイズが大きいという噂があるので、この機会に見直し、トランジスタでの定電流回路に変更しました。

以前秋月で購入した2SC4495を使用し、出力管2管で150mA(6550/KT88使用時)もしくは120mA(6CA7使用時)程度となるようにジャンパー線で切り替えられるようにしました。

ノイズレベルはアンプ出力をFFTで見る限り全体にフロアが10dB程度下がったように見えました。

ただし、結果としてLchについては100Hz及びその2次、3次、4次高調波のノイズが残り、RchはLchと同様の成分に加え50Hzの高調波が残っていて、これらをどう退治できるかが今後の課題となりました。すでに耳で聞こえるレベルではないのですが、FFTでは見えてしまうので、気になっています。

 

サーボ回路は以前から収束性が悪いのが気になっており、これも今回見直しました。

低域ゲインを稼ぐ目的で積分コンデンサと並列につながっている抵抗値を見直し、さらに追従速度が速くなるようにループ内にあったLPFを撤去しました。

これにより、確認したところ収束性は格段に向上し、出力段の2管のカソード部分の電位差を確認すると±0.5mV以内に納まるようになりました。長らく不安定なサーボのまま放置してきましたが、少しましなものが作れたような気になりました。

 

最終的なひずみ率はオーバーオール帰還を外したので悪化すると思いましたがボトム値は1kHzで0.03%以下にできたので、現時点では良しとしました。

 

 

変更後の回路図

 

ひずみ率(6550使用時)最大出力22W程度

 

ひずみ率(6CA7使用時)最大出力13W程度