

「Grandma Moses <心の風景画>」
Can you hear the children's voices in this picture?
<あなたはこの絵の中の子どもの声が聞こえますか?>
The children are playing in the snow.
<子どもたちは雪の中で遊んでいます。>
The men and women are making sugar.
<男の人たちと女の人たちは砂糖を作っています。>
The season is winter, but the picture has a warm feeling.
<季節は冬ですが、この絵は温かい雰囲気を持っています。>
It was painted by an elderly American woman.
<この絵は年配のアメリカ人女性によって描かれました。>
「was painted」の部分が「be動詞+過去分詞」となっていますが、これが受け身の文の形です。「その絵は描かれた」と訳します。これを普通の文にすると、「An elderly American woman painted it. <ある年配のアメリカ人女性がその絵を描きました>」となります。また、be paintedに続く「by~」は、「誰々によって」となり、その行為を行った人を指します。そして、「elderly」は「年配の」という意味です。oldと同じ意味ですが、少し丁寧な表現となります。また、年齢を表現するときのみ用いることができます。
The woman's name is Anna Mary Robertson Moses.
<その女性の名前はアンナ・マリー・ロバートソン・モーゼスといいます。>
Anna Maryが名前、Robertsonは旧姓、Mosesは結婚後の姓となっています。
She is called “Grandma Moses.”
<彼女は「グランマ・モーゼス(モーゼスおばあちゃん)」と呼ばれています。>
is calledが「be動詞+過去分詞」で受け身になっており、「~と呼ばれている」と訳します。
Why “Grandma”?
<なぜ「グランマ」なのでしょうか。>
Because she was more than eighty years old when she became famous.
<なぜなら、彼女が有名になったとき、彼女は80歳を越えていたからです。>
Becauseの前には、「それは」を意味するThis isが省略されています。
Grandma Moses was born in New York on September 7, 1860.
<グランマ・モーゼスは1980年9月7日にニューヨークで生まれました。>
「生まれた」という表現を、英語では受け身で「was born」と表現します。
She lived on a farm for most of her life and raised five children.
<彼女は人生の大半を、農場を営むことで生計を立て、子どもを5人育てました。>
農場は「敷地の上で」というイメージなので、inではなくonを使います。ほかにも、ranch<牧場>の場合もonを使います。
She began painting in her seventies.
<彼女は70代のときに絵を描き始めました。>
The theme of her paintings was traditional American country life.
<彼女の絵のテーマは伝統的なアメリカの田舎の生活でした。>
The people look healthy and happy.
<人々は健康的で幸せそうです。>
The farm animals look healthy and strong.
<農場の動物たちは健康的で丈夫そうです。>
The grass is deep green.
<芝生は深い緑色です。>
The style of her paintings is simple and clear.
<彼女の絵の描き方は素朴で明確です。>
Even today, her paintings make people happy.
<こんにちにおいても、彼女の絵は人々を幸せにします。>
「物事+make+人々+形容詞」で、「物事が人々をそのような状態にする」という意味になります。
“I look back on my life like a good day's work.
<「私は自分の人生をよく働いた1日の仕事のように振り返ります。>
「look back on」は「振り返る」という意味です。また、「a day's work」は「一日の仕事」で、一日がかりの仕事という意味ではありません。
It was done and I'm satisfied with it,” said Grandma Moses.
<それは終わって、私は満足しています」とグランマ・モーゼスは言いました。>
「was done」は「終わった、やり終えた」という受け身の表現です
She painted until the age of 101.
<彼女は101歳まで描きました。>
After her death, President Kennedy said, “Her work and life recall the roots of our nation in the countryside. All Americans mourn her loss.”
<彼女が死んだ後、ケネディ大統領は言いました。「彼女の作品と人生は、田舎にある私たちの国の根源を思い起こさせます。全てのアメリカ人が彼女の死を悲しんでいます」>
「recall」は「思い出させる」という意味です。「her loss」は「彼女を失うこと」という意味で、人の死を丁寧に表現しています。

Her paintings are loved by many Americans.
<彼女の絵は多くのアメリカ人に愛されています。>
日常会話で受け身が用いられるときはbyが省略されることが多いですが、このように「行為をする人やもの」に重点が置かれているときには、byを付けて表現します。
The window was broken by a stone.
<その窓は石で壊されました。>
この文でも、「石が壊した」ということに重点を置きたいので、byを使って表現しています。また、byは次のような動詞を使うときに良く用いられます。
compose <作曲する>
It was composed by Mozart.
<それはモーツァルトによって作曲されました。>
write <書く>
This book was written by Murakami.
<この本は村上によって書かれました。>
build <建てる>
The bridge was built in 1878 by the new Meiji Government.
<その橋は1878年に明治新政府によって架けられました。>
destroy <破壊する>
The town was destroyed by typhoon.
<その町は台風で破壊されました。>
☆行為者ではなく「材料」などを強調するとき
行為者を強調するときにはbyを用いましたが、行為者ではなく材料を強調するときには「with」を用いて表現します。
[普通の文]
Smoke filled the room. <煙が部屋に充満しました。>
↓
[受け身の文]→smoke(材料)を強調している
The room was filled with smoke. <部屋は煙で満たされました。>
[普通の文]
Paint covered her hand. <ペンキが彼女の手を覆いました。>
↓
[受け身の文]→paint(材料)を強調
Her hand was covered with paint. <彼女の手はペンキだらけです。>
☆受け身を避けた文
主語が特定の人を指していない時には、受け身を使わずに普通の文で表現することがあります。
[受け身の文]
Stamps can be bought in a lot of shops.
<切手はたくさんのお店で買うことが出来ます。>
↓
[普通の文]→Youは特定の人を指していません
You can buy stamps in a lot of shops.
<切手はたくさんのお店で買うことが出来ます。>
[受け身の文]
A new store is being built.
<新しいお店が建てられています。>
↓
[普通の文]→Theyは特定の人を指していません
They are building a new store.
<新しいお店が建てられています。>
このように、主語が特定の人を指さない時には、受け身を避けて普通の文で表現しますが、そのような場合でも受け身の文のほうが分かりやすい場合があります。
[受け身の文]
English is spoken in this classroom.
<この教室では英語を話します。>
この文を普通の文で表現しようとすると、次のようになってしまいます。
Anyone who enters this classroom will have to speak English.
<このクラスに入る全ての人は英語を話さなければならなくなります。>
このように、受け身の文のほうが簡単に表現できる場合があります。


今回は、「形容詞として使われる過去分詞」について学習していきましょう。
過去分詞には、名詞の前に置いて形容詞として使う場合があります。
1. a written report <書かれたレポート>
2. broken heart <壊れた心(失恋)>
3. fallen trees <倒れた木々>
4. a stolen bicycle <盗まれた自転車>
それぞれを受け身の文に直すと、次のようになります。
1. The report was written. <レポートは書かれた>
2. The heart was broken. <ハートは壊れた>
3. The trees were fallen. <木々は倒された>
4. The bicycle was stolen. <自転車は盗まれた>
しかし、名詞が人の場合には同じようにはいきません。まずは、人が主語になった受け身の文を見てみましょう。

1. He is worried about the test. <彼はテストを心配している>
2. He is interested in the paintings. <彼は絵画に興味を持っている>
3. I am exhausted this morning. <私は今朝大変疲れている>
これを、上のように「a worried he」「an interested he」「an exhausted I」と表現することは出来ません。