「パラノーマル・アクティビティ」
試写会で観てきました@九段会館
いろいろとすごいサクセスストーリーを宣伝文句にしている映画ですが、内容的には特に何て事はありません。ある超常現象に悩まされている若い男女が、記録を映像に残そうとするというストーリーです。
もしかしたら「ブレア・ウィッチ」の方が緊迫感があるし、「フォースカインド」の方がリアリティが高いし、「REC」の方が怖いかもしれません。
ただ、アイデア的には素晴らしいです。ありそうで、ないことを素直に実直にやっているので、正直これは一本取られたという感じです。映像の特性を見事生かして恐怖を演出しているし、典型的アメリカ人男性の性格の描写が非常にうまく作りこまれていて、観ている人を正直不快にさせます。
アメリカでは大ヒットとなった本作ですが、日本ではどうなんでしょう?確かに話題性は高いのでそこそこいくとは思いますが、個人的には日本人には合わないかもなぁ、という感じです。個人的には好きですが。
アメリカの劇場で友達大勢で突っ込んでいって、ポップコーンとか食べながら、ぎゃあぎゃあ笑い叫びながら観るようなタイプなので、日本のお上品な劇場だとちょっと間延びするというか緊張しすぎるというか。
題材が悪魔という時点でもちょっと。
なにはともあれ、この映画のすごいところは、安く作って高く売る。何て素晴らしいんでしょう。インディペンデントの夢を実現してくれています。
けどあまりにも宣伝でその部分に突っ込みすぎです。確かに本当ならアメリカンドリーム的なサクセスストーリーで憧れる部分はありますが、あまり言われるといらっときます。制作費135万円、これの3万倍のセールスをフィルムマーケットで成立させたそうですが、計算すると、それだけで405億です。
現時点で、アメリカの興行収入で約100億、世界各国の興行収入で約15億くらいですので、400億という数字が本当だとしたら結構他の国の人たちは大損ぶっこ居ているかもしれないですね。理論的には全世界の興行で最低でも400億いかないとみなさん儲からないはずですから。実際は宣伝費、劇場に払う金があるのでそれ以上ですけど。まあ、この手のはビデオが異常に出ると思うのでそれでペイするのかも知れませんが、本当に3万倍か??と、疑りたくなります。3000倍なら100%信じます。まあ、どうでも良いことですが。
プレシディオさんとかはいくらで買ったのでしょうかね?
ちなみに、今年の10月くらいに米国でパラノーマルアクティビティ 2 がリリースされるようです。さすが商魂大国。