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1億総中流の終焉

今回の年末年始は、いつもより少し多めに休暇をとった。


休暇中に様々な本を読んだが、一番影響を受けたのは、社会学者 三浦 展氏の「下流社会」

今後のマーケティング活動を考える上で、とても参考になった。

 

要は、日本市場を説明する上で長らく言われてきた「1億総中流」という時代は終わり、これからの日本は、「上流」「下流」という大きな2つの階層に別れ、貧富の差が拡大すると同時に社会階層も固定化される可能性が高いということ。


「1億総中流」の時代では、マーケティング活動も至ってシンプルで良かったと思う。消費者は、同じような消費行動をとり、似通ったニーズを持つから、マス広告一辺倒の手法でもそこそこの効果があがっていたのではないだろうか。


しかし昨今では、インターネットや携帯電話の台頭などで、消費者の階層はますます多様化かつ複雑化している。


広告や広報といったコミュニケーション手法も大きく見直さなければならない時代であることを改めて感じた。


hk


オピニオンリーダー調査


大手PR会社 エデルマンの日本支社、エデルマン・ジャパンが、最新のオピニオンリーダー調査を発表した。

(参照:エデルマン・ジャパン 報道資料 2005年12月14日


マーケティング業界にとっては、非常に興味深い結果となっている。


個人的には、次の3点に特に注目した。



① 個人メディア「ブログ」の台頭



現在、約400万ほどのブログが開設されていると言われる。


総務省によれば、2007年3月末には、約782万に達するようだ。


日本においては、まだエンターテイメント系や日記などといった分野のブログが多く、ブログ先進国である米国などに比べ、政治や経済にも多大な影響を与えるブログが少ないのが現状であるが、重要なメディアとして今後も台頭してくることが予想される。


マーケティング業界としても、日々新たなアプローチの仕方を考えなければならない。



② 新聞への信頼度の高さ、インターネットの台頭



「ステークホルダーが考える信頼性の高い情報」として、ニュース報道記事が53%でトップ友人・知人や家族が43%広告が3%と続いている。


企業は、広告主導のアプローチに加えて、PRWOM(口コミ)などの手法を積極的に展開する必要がありそうだ。


ニュース報道の中では、媒体別に見ると、圧倒的に新聞への信頼度が高く、その後、インターネット、TVの順になっている。


一般的に、日本においては、米国などの諸外国に比べて、メディアへの信頼度が高い。特に、新聞は宅配制度などにより、日本全国に強力な影響力を誇っている。この傾向は、少なくとも10年前後は続くと予想できる。


しかし、若年層の間での、新聞離れを考えると、インターネットメディアへの信頼度の向上は注目したいところだ。



③ 企業HPの重要性



「企業情報の情報源」としては、企業HPがトップにランクインしている。


企業HPは、消費者や各ステークホルダーのファーストコンタクトポイントであり、その重要性はますます高まっている。



* エデルマンの持つこのステークホルダーネットワーク自体にもとても興味がある。


hk  


GyaO

GyaOの加入者が500万人を突破した。


個人的にも、GyaOの番組は楽しく視聴している。


Fatboy SlimOasisのライブ映像などや、映画、そしてGyaO独自製作のバラエティ番組など、地上波にも引けをとらないような面白いコンテンツがある。


ブロードバンド時代にブレイクした初めてのコンテンツとも言えるかもしれない。


広告やマーケティング的な視点からしても、GyaOの存在はとても興味深い。


プロダクトプレイスメントアドバンテイメントなどといった様々なアプローチができるような気がするし、視聴者との双方向のコミュニケーションに適した媒体だと思う。


10年後は、GyaOはキー局と同等レベルのプレゼンスを誇っている可能性もある。


hk







Abercrombie & Fitch

Abercrombie & Fitch が、日本にも上陸するという話があるようだ。

Abercrombie & Fitch、通称「アバクロ」は、Casual Luxuryを売りにする米国のブランド。

今のシーズンのアイテムで言えば、セーターだと1万円~2万円くらいする、やや高級路線のカジュアルブランドである。

注目すべきは、その店舗やスタッフを含めたブランディング

世界一の広さを誇るというニューヨーク店にも行ってきたが、まず店に入るやいなや、Clubのダンスフロアを彷彿とさせる大ボリュームのノリノリのダンスミュージックが耳をつんざく。

スタッフも接客をする傍ら、Clubのようにダンスを楽しんでいる人もいる。

そして同ブランドの香水が、いたるスペース、洋服にかかっているらしく、芳しい匂いが漂う。

この空間自体が、まさに「アバクロ」のブランドの根幹だと感じた。


服そのものは、いたってシンプルだと個人的には思うが、店舗やスタッフを含めた売り場の雰囲気は、他のブランドを圧倒している。


日本でのAbercrombie & Fitch一号店が楽しみだ。




hk


Multicultural Communications

Multicultural Communications という手法が米国で注目を浴びているようだ。


米国には、実に様々な人種が集まっている。


白人黒人、そしてNo.1マイノリティへと台頭してきたヒスパニックアジア系などあらゆる人々が生活している。


米国で、企業が新たな製品を売り出すときは、このような多様な人種に向けたマーケティング活動をしなければならない。


各ターゲットは、使用する言語も異なれば、宗教も、嗜好も違う場合がある。


製品の情報をリーチさせるための手段、ビークルも変える必要がある。


一方で、日本を見てみると、米国などに比べれば、ほとんど単一民族国家と言える。

世界的に考えれば、比較的異質なマーケットなのかもしれない。


ただ、日本でも、今後は人口の減少に伴い、移民の受け入れが進んでいくことが予想される。

米国の状況とはいかないまでも、Multicultural Communications のアプローチが必要になってくるのかもしれない。


*

Multicultural Communications の視点からすると、日清カップヌードルの「NO BORDER」というキャッチコピーは、何だかしっくりくる。


hk









ハロルド・バーソン


この1週間、日本の雑誌に目を通すことができなかったので、

パラパラといつも読んでいるものをチェックしてみたら、あるコーナーに目を引かれた。


12月5日号の日経ビジネス 有訓無訓 「PRは公益への寄与 マスコミ対策ではない by ハロルド・バーソン」


ハロルド・バーソン氏は、世界有数のPR会社 バーソン・マーステラの創業者にして会長を務める人物だ。


PR(Public Relations) 、広報という手法は、日本でも最近特に注目を浴びている。


日本のマーケティングの世界では、広告が主な手法として挙げられているが、

その広告とPRを比べてみると、一口に言えば次のような違いがあるのだと思う。


■ 広告 ⇒ one-way communications

■ PR ⇒ two-way communications


つまり、広告は、主観的かつ一方的であり、PRは客観的かつ対話的ということだ。


どちらも一長一短があり、企業や組織としては、双方をうまく活用して

マーケティング活動を実施していく必要があるが、

ブログなどの個人メディアが台頭し始めている中にあっては、

対話を重んじるPRという手法も積極的に取り入れていくべきだと思う。


* バーソン・マーステラ社HP を見てみた。

トップページに、「24/7 Crisis Contact」というコーナーがあった。

クライシスを抱える企業を24時間体制でサポートするということなのだろうか。


hk




屋外広告

先週一週間、米国出張に行ってきた。


訪問先のニューヨークで、改めて感じたのは、日米の屋外広告のセンスの差。


米国では、基本的に、全ての屋外広告の色合いやクリエイティブに、統制が取れているような気がする。


タイムズ・スクエア付近には、ビル全体を使ったダイナミックな電光掲示板があったり、日清カップヌードルの大きなカップからは、煙が出るようになっていたりする。


一方で、日本はというと、消費者金融や風俗などを中心とした原色のネオンが街を彩っている。


広告が主張しすぎていて、街の景観が損なわれてしまっているような気がする。


広告を目にする側、つまり情報の受け手からすると、「うるさすぎる」印象があるのではないだろうかとふと考えてみた。


hk