気合入れての9:30頃に東京を出発、事故渋滞も少しありつつ、
こまめに休憩を取りながら、関越道をツキノワグマ号で北上。

 

ふぅ、なかなか疲れる (;´Д`)

 

だから何度も言うように、女が自分で車運転して遠出するようになったら

お終いだってばよ

 


新潟の魚沼に付いたのは14:00頃。

 

高速インターを下り、ほどなくして目的のお寺に到着です。

 

地震の影響、いっさいナッシング。
途中の山越えで降ってた雨も奇跡的に止んでいるよ、OK

 

 

 

< 赤城山 西福寺 >

<曹洞宗>赤城山西福寺は、1534年(室町時代後期)、開山 芳室祖春(ほうしつそしゅん)大和尚によって開かれました。約500年の歴史を持っています。

http://www.saifukuji-k.com/


ここ、実は直前まで知らなくてさ。


旅行寸前にネットで知り、「とにかくスゴイ!って絶賛の嵐、俄然興味が沸いて

急遽予定に組み込んだのね。

 

長岡まで一気に行くつもりでいたから、魚沼に立ち寄るんならと
それで早めに出発してきたのよ。

 


本堂脇の拝観受付で拝観料¥500を払って中へ。


かなりワクテカです (人´∀`*)

 

 

このお寺を語るうえで欠かせないのが、

 

石 川 雲 蝶

 

この人物。

 

マルチ芸術家です。

 

誰が言ったか、「日本のミケランジェロ」

 

ミケランジェロ。

 

それほどの腕を持つ芸術家を、恥ずかしながら私も今回長岡旅行を計画するまで

知りませんでした。
しかも旅行直前の木曜日に知ったもんねーw

 

本人は仕事を依頼されて来た職人ってだけで、芸術家の自覚なんてなかったかも?

 

 

境内が石川雲蝶の作品だらけ、なのだけど内部撮影禁止なの

どうすれば皆さんにここの素晴らしさをお伝え出来るか。

 

頑張る!

 

 

まずは本堂

 

モニターで雲蝶についての説明VTRが流されています。


本堂には雲蝶作の襖絵などの絵画も多数あり。

 

 


仏法、説法、動物、自然などを描いた襖絵があちこちに。

 

「接賓の間」すべて雲蝶の作品に囲まれている。

 

なんなら書院障子の細工まで自分で作っちゃうような、恐ろしいほどに多彩な

芸術家。

 

内部は全て撮影禁止だから、写真集で我慢してちょ☆ m(_ _)m

 

 

 

本堂大廊下の床には雲蝶が施した埋木が多くあります。

 

埋木…経年変化で生じた木のすき間や割れ目を、木片で埋める木造建築の修復方法

 

通り過ぎる参拝客も多いのですが、瓢箪だの船だの小槌だの、色々遊び心がニクイ。
この人、匠だねぇ~ (´∀`)

 


開山堂は本堂からの通路で繋がっています。

 

< 開山堂 >

この開山堂は、当山23世蟠谷大龍(ばんおくだいりゅう)大和尚様により建立され、

嘉永5年(1852)起工、安政4年(1857)に完成しました。建築の様式は、鎌倉時代禅宗仏殿

構造、屋根は茅葺き二重層、上層部入母屋造り、総欅五間四方、唐破風向拝を

有しています。

また開山堂内外には、<幕末の名匠 石川雲蝶>作の彫刻や絵画が施されています。

開祖道元禅師様を題材にした作品が多く、特に堂内の天井三間四方全面に施された

大彫刻、「道元禅師猛虎調伏の図」は、透かし彫りの繊細さと極彩色のあざやかさで、

観る人に感動を与えます。


直前にこの旅の目的No.1に急浮上したスポット、この開山堂。

 

これが見たくてわざわざ魚沼に寄ったのです。

いよいよです。

 

ワクテカ ドキドキ

 

 

 


うわっ!凄い!! Σ(゚Д゚)


お堂内部全体、押しつぶされそうな芸術の洪水。

 

 

うわぁ。。。

 

うわぁ。。。

 

 

圧倒された。


ここ、すっごい!

芸術の限りを尽くした空間!

 


 

「道元禅師猛虎調伏の図」

 

極彩色に着色されたこれ、絵じゃないんですよ!

天井一面の透かし彫りなんですよ!

 

 

 

階段脇に設置された阿吽像。

 

なんという力強さ!躍動感!

 

 

 

真髄を極めた、仏壇を覆い尽くすような欄間。

 

遠近法を用いた欄間の彫刻!

奥行き!彫り!

 

 

 

幽霊の肋骨!
骨ばった手の細さ!

 

これがCGじゃなく木彫りとは!

 

鬼気迫る迫力に畏怖と恐怖を抱く。

 

まさに超絶技巧!

 


木彫り彫刻、絵画、漆喰こて絵。

お堂内に全ての芸術手法を集約。

 

四方八方、芸術!芸術!芸術!

才能を見せつけるかのような執拗な彫刻群!

 

これを一人の人間が作ったなんて!


天才と変態の紙一重!!

 

 

こんな作り手の執念狂気が入り混じった彫刻が、お堂全体を覆い尽くしている

のです。

 

遠近法を用いたり、透かし彫りしたり、お堂の内部360度が立体映像のよう。

 

圧巻。


圧巻と書いて「クレイジー」と読む。

 

波しぶきのフォルム、布のフォルム、揺れる髪の毛のフォルム。
全てに妥協がない。

 

葛飾北斎も唸ること間違いなし!

 


http://www.saifukuji-k.com/kaisandou_tour/index.html

 

↑これ、パノラマムービーになってるんだけどスマホから見られる?

目に映る全てが石川雲蝶の作品なのよ!
信じられる!?

 

もし見られない場合は、こちら

 

https://gurutabi.gnavi.co.jp/a/a_2197/

 

↑旅ぐるたびに画像が掲載されているので是非見てみて!

 

できればパソコンからパノラマムービーで見てほしい、マジで凄いから!

 

 

名匠 石川雲蝶

雲蝶は、本名を安兵衛といい、文化11年(1814)江戸雑司が谷で生まれました。弱冠20歳

前後で江戸彫石川流の奥義を窮め、苗字帯刀を許されたといわれています。

この開山堂の大作を機に、あちこちから依頼がかかり、雲蝶は越後の名匠と

なっていきます。


絵師であり、彫師であり、工芸家であり、大工の匠であり。

 

日本のミケランジェロ。

 

なるほど、絵画もできるけど彫刻のが主流だから?

 

確かに絵画よりも彫刻が雲蝶の真骨頂だと思ったよ!
作り込み、伝わる気迫がとにかくスゴイの!

 

越後に埋もれさすには惜しい逸材!

素晴らしい才能の持ち主だよ!

 

「日本のミケランジェロ」も決して過言ではないって!
ミケランジェロだってこの部屋みたら「うお!Σ(゚Д゚) 」って感嘆の声を発するって!

 

ホントにこのお堂、新潟県の文化財どころじゃないよ!

なんで国宝に指定しないの!?


ものすごい芸術だよ!?
部屋一面、360度芸術の宝庫だよ!?

 

 

確かにここ、交通の便は悪いと思う。

 

なのだけど、新潟旅行の際には絶対に、絶対に訪れてほしい!

後悔はさせません!

 

あと、美大生は必ず行くべき。

 

何ならウチのスタッフ達にも見て来いと言いたい。
これくらいのこだわりとプライドを持って制作しろよ、と (-_-)

 

アタイ、この開山堂を見るためだけにもう一回魚沼を訪れても良いと思ってる。

 


ちなみに石川雲蝶、酒好きバクチ好き女好き(←!?)だとかw

 

うん、まぁ、俗に浸かってこそ芸術は生まれるからねww ( `∀´) ←まるで自分を擁護するかのようw

 

 

 

 

開山堂の扉は常時閉め切られています。

 

これだけの芸術作品、風雨に晒されちゃまずいからね

なんなら中尊寺金色堂くらい、コンクリで完全に囲っちゃっても良いんじゃ

ないかって。

 

そのくらい、厳重に保存して後世に残したい芸術的お堂です。

 

 

 

烏天狗。

 

どうやってこんな奥まで彫るの!?

彫刻刀が届かないでしょうに

 

超絶技巧。。。

 

 

 

 

動物だろうが、人物だろうが、想像上の聖獣だろうが、
変態…もとい、天才の手にかかれば変幻自在。

 

想像をそのまま具象化できる、まさに天才なんだな。。。

 

到底かなわない圧倒的な才能を見せられると、嫉妬心も消え失せて
ただ涙ぐみながら立ち尽くすだけになる。

 

それが芸術。

 

 

割とコンスタントに参拝客がくるのね。

近隣エリアのナンバーが多いかな。

 

マニアックスポットなのではなく、ただ全国的には知られていないだけ。

でも訪れた人全員が口を揃えて「良い物を見た」と、満足そうに帰っていきます。

 

西福寺開山堂、ここホントにおススメです!

 

是非訪れてみて!

絶対に損はさせないから!

 

そのうち「ブラタモリ」で取り上げられたりしたら混んじゃうかもよ?

 

 


 

雪除けの屋根が設けられています。


昔は村の若い衆が命綱付けて雪下ろしをしていたそうですが、

昨今の人手不足ですかね。。。


時代だね。。。

 

 

ちなみに屋根がなかった頃が↓こちら

 

 

雪、深っ!

 

なるほど、これはムリだ!

 

屋根あって正解!

 


外観の写真を撮ってたら急に雨降ってきた

 

ひぃ~駐車場までダッシュだ ε=ε=ε=ヽ(;`Д´)ノ

 

 

 

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