久しぶりに足を運んだ“西武ドーム”で、俺に声をかけてきた少年。

「プロレスのお兄さん♪僕のこと覚えてますか?」

『いや…申し訳ないですが…記憶が…』

「僕が小学生の頃に、外野でお兄さんとお兄さんの子供(コウキ)と一緒に見てたんです♪」

『あ…あった…そんなことが。っていうかでかくなりすぎてて分かんなかったよ。ごめん。』

「そのシーズンの最後に会ったときに“俺もプロレス頑張るから君も野球がんばれ”って言う言葉と、あの時に僕がお兄さんの子供に言った“お兄ちゃんも野球頑張るからボクも野球がんばろうね”っていう約束を守って今でも野球やってます!」

という少年の目は、強く、逞しく、清らかだった。

久しぶりに少年と再会したコウキは弟のジョージを連れて、その少年と当時のように外野で観戦していた。

その後ろ姿が、あまりにも微笑ましく、懐かしく、そして逞しく。

我が子と少年の成長を実感するあまり、ついウルっと…

「今日はお兄さんとコウキ君と弟君にまで会えてホントに嬉しかったです!いつかプロレス見に行きます!」

『もし、‘プロレスのオジサン’何て言ってたらラリアットかましてたよ(笑)』

なんて冗談かまして涙をこらえました。

5年前に西武ドームで出会った少年は、中学で全国大会準優勝の後に群馬の甲子園常連校で1年から1番センターでレギュラーを獲得し、今日も野球に励んでいます。

俺も約束するよ。

必ず、もう一度チャンピオンになるよ。