昨日の続きです。


長男の病名が判明した時には暗闇に一筋の光が差し込んできたように思いました。


病名が分かればそれに対する対処をすれば治るんじゃないかと思いました。


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担任の先生に病名を伝えると、他にも同じ病気の生徒がいたらしく、直ぐに理解して下さいました。


診断書があれば出席日数も通常よりも考慮して頂けるとの事でした。
各教科の最低出席日数さえ確保できていれば、後は保健室登校でも出席とカウントされる事も教えて下さいました。


これで何とか卒業できるかも…
と期待したものの、その後も定期的に病院に通い血圧を調節する薬を飲みながら様子を見ていたのですが、病状が回復する兆しは見えませんでした。


病院では毎回丁寧なカウンセリングがありました。


できるだけ規則正しい生活を心がける。
朝起きた時に薬を飲む。
1日1回散歩する。
なるべく横にならない。
血圧を測って記録して下さい。


これらができたかどうか簡単な日記をつけて次回持ってきて下さい。
と毎回言われるのですが実際は、


昼過ぎに起きて薬飲んでまた寝る。
用事のある時しか外に出ない。
横になってるとめまいもマシになり楽なので横になっていたい。
血圧は自分では測らない。


といった状況で、積極的に改善しようとしているようには見えませんでした。


血圧に関しては私が1日に何度も測り、不安定な数値を見てはどんどん不安が増していきました。


診察はできるだけ遅めの時間帯に予約をしていたのですが、それでも無理やり起こして何とか診察時間に間に合わせる状態だったのが、次第にどうしても起きる事ができなくて予約を取り直す事が増えてきました。


1度診察を逃すと次の予約を取れるのは1ヶ月先になり、薬が足りなくなったら私1人で薬をもらいに行くという状況でした。


長男は最初から積極的に薬を飲もうとしていなかったので、
薬を飲まさないと!
次の診察日は何としても連れて行かないと!
学校が出席日数を考慮してくれる事になったのだから保健室登校してても行かせないと!
病院の先生から言われた事をできるだけ実践できるようにフォローしないと!


と私が何とかしないと!という思いで必死に長男に働きかけていました。


ですが、私がいくら頑張っても長男は良くなるどころかどんどん悪化していき、


1日の殆どを熟睡して過ごす。
お風呂に全く入らない。
顔も洗わない。
1日1食しか食べない。
表情がない。
殆ど話さない。


一体この子はどうなってしまうんだろう…
不安でいっぱいになりました。


なにをやっても上手くいかない。
私はそんな状況で疲れ果てていました。


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私のやり方は間違っているんじゃないかとネットで改善策はないものかと色々と調べました。


そんな時、UMI カウンセラーの方のブログを見つけました。
不登校のお子さんが改善されたという話も多く紹介されており、多くの方がブログで経験談を紹介されていました。


そこには子供の気持ちを尊重することが大切、親が無理やり何かをやらせようとする事は子供の気力を失わせる事になる。


という様なことが書かれていていました。


不登校児の心と身体がどういう状態になっているのかが分かる本も幾つか読みました。


長男がとっていた行動の一つ一つに意味があったんだという事も分かってきました。


そして私は長男の気持ちを聞くことを最優先し、長男がやりたがらないことを強要する事をやめようと思いました。


私の気持ちが変わると長男は少しずつ自分の気持ちを話してくれるようになりました。


病院に行っても話をするだけで自分の中で何かが変わる訳ではない。(あくまでも長男の場合は、です)


病院に通っていると、先生に言われた事ができない自分がダメに思える。
次の診察に起きれなかったらどうしようとプレッシャーを感じてしんどい。


だからもう病院には行きたくないと言うのでその気持ちを尊重する事にしました。


ただ一つ気になっていたのは薬の事です。
薬を飲まなくなる事で悪化したら怖いと思ったのですが、元々言っても飲まない事も多くて本人は飲んでも飲まなくてもそんなに変わらない。だから飲まなかったと言うのでやめました。


学校も行くならちゃんと皆と同じ条件で授業を受けたい。それができないなら学校には行きたくない。という気持ちが強く、出席日数が足りなくなってしまったので通信制の高校へ転校する事にしました。


転校してからは多くても週3日、1日2〜3時間の授業になったので、朝早くからある必須科目は朝起きられなかったら困るので前夜から寝ずに過ごし学校に行っていたようです。(寝ていなかったのは随分後になって知りました。)


それから私はUMI の事をもっと学んで長男が少しでも良くなる方向へ向かう為に役立てたいと思ったので講座を受けることにしました。


講座では
感情を感じる事の大切さ。
同じ行動でもその時にどんな意識でいるのかが大切だという事。
心配の意識を向けると相手のエネルギーを奪う事になる。
相手をコントロールしようと思う事も相手のエネルギーを奪う事になる。


という事を学び、私はずっと長男のエネルギーを奪い続けていたのだという事に気付いたのです。


長男は家で漏電しながら充電していた状態だったので、いくら休んでも元気にならなかったのですね。


不登校児のお母さんがカウンセリングを受けるとよく、自分の楽しみを見つけて下さい。と言われるのは意識を自分に向けている間は、心配の意識を子供に向けずに済むからなんですね。


実際、私が自分の事に夢中になってる時は長男も調子が良いみたいで部屋が片付けられたりしていました。


しかし親だからこそ、子供の事を全く心配しないという訳にもいかない所が難しい所なんですよね。


頭ではわかっちゃいるけど、時折不安に飲み込まれてしまいそうになるのです。無性に悲しくなってしまうのです。


そしてそう思うことが子供に負担をかけると分かったら、そう思ってしまう自分を責めてしまい、不安に思う気持ち、悲しいと思う気持ちに蓋をして感じないようにしようとしてしまうのです。


そして苦しくなるのです。


苦しくなるのは否定され、受け入れてもらえなかった未消化の自分の感情が心に残ってしまっているからだそうなのです。


そこでもう一つ大切なことは感情を感じること。感情は1度湧き出したものは蓋をして無かったことにはできないんですね。いつまでも消化されなかったその思いは心に残り続けるのです。


湧き出した感情はその感情をしっかり受け止めて感じる事で初めて消化されるのだそうです。


なので心配して悲しくなってしまったらその気持ちを否定せずに一旦受け止める様にしました。


そして気持ちが収まったら視点を変えて別の角度からその事を見てみて気持ちを切り換えるという事を意識していきました。


そうすると、私の気持ちも行きつ戻りつ、長男の状態も行きつ戻りつしつつも徐々に状態は良くなってきました。


今では笑顔で会話もできるようになりました。


お風呂にも入るし顔も洗う、食事も摂れるようになり、予定のある日は頑張って朝起きられるようにもなってきました。


次男の勉強を見てくれる時もあります。


長男の側で困っている事を呟くと、その原因や対策をサッと調べて教えてくれます。


一緒に散歩に付き合ってくれたり、映画を観に行ったりもするようになりました。


散髪、髭剃りは全くせず、今は鬼太郎みたいになっていますが、それは長男が散髪する必要性を感じていないからだそうなので、必要だと思った時には行くのだろうと思っています。


長男の状況説明だけで長くなってしまったので、次回は長男と母の思いについて書きたいと思います。


最後までお読み下さり有難うございました。