夜の帳が
街を 包み
夕陽の残像が
遠くの山に 残っている
暗い闇の中には
月の光も
遠いネオンや街の灯りも
どこか頼りない
夜の虹は
到底見れない
闇の底から
カサカサ
ざわざわ
ちゃりちゃり
厭な音が
近づいてくる
あれはなんだ
闇の底から
なに者かが
近づいてくる
あれは 悪夢か
それとも 光の使いか
ずるずる
しゅるしゅる
何かを ひきずる 音がする
闇の底は
暗過ぎて
なにも見えない
せめて
一本のマッチ が欲しい
ボクのそばに来て
マッチを 貸してくれないか
一本のマッチが
この闇を照らせば
明日の朝日が
昇って くれるかもしれない
闇の底から
ボクを呼ぶ声は
もう いいだろうという あの世の
招待?
もう少し 此処にいさせてよ
お願いだから・・・
闇の底には 行きたくないよ・・・