花吹雪の中で


 神社の社に向かう道で

あなたは・・・おれたち別れようって言った

なんとなく予感はしてたけど

わたしは足が止まり

あなたの背中がだんだん

遠ざかっていくのを見送っていた

花びらが風に舞いあなたの背中が

見えなくなってしまった

花吹雪の中の別れ

そしてそれからいくつの季節がめぐり来ただろう

枯葉がかさこそと音を立てて

舞っていくこの季節に

まだ過去を引きずっている私がいる・・・

思い出を有難う…温かい思い出を有難う


 花吹雪の中で

あなたとわたしは初めて出会いましたね

風でハンカチを飛ばしたのを拾ってくれましたね

3年という年月を

一緒に過ごせたことが

わたしの一生の思い出になりました

花吹雪の中で出会った二人

やはり永久はなかったけれど

やさしい思い出だけが

胸に残っています

冷たい風が通り抜ける

桜並木に私は今立っています

思い出を有難う・・・素晴らしい思い出を有難う

花吹雪の中で出会い別れた・・・この思い出に