※25日のコンサート行く方はネタバレになるのでお読みにならないでくださいね。

あと、かなり思い込みとか入ってるのであんまり参考にならないかと思います。

 

 

 

20日、無事当日を迎えました。天気も良くって、最高のコンサート日より。

 

ガーデンシアター収容人数8千人。

正直どんな感じの会場か全然ピンと来てなかった。

 

会場ついたら、めーっちゃ人が並んでて、「え?ええ??ビョークのコンサートってこんな人気だったっけ?」と驚いた()

ライブ会場よりは広いかなくらいに思ってたら、めちゃくちゃ会場広かった。

 

少し遅れるかなと思ったら、予定通りスタート。

 

stonemilker

aurora

come to me

lionsong

I've seen it all

freefall

hunter

you've been flirting again

isobel

Joga

quicksand

notget

hyperballad

overture

pluto

 

今回のセットリストはこんなラインナップでした。

 

いやー、まさかfossoraから一曲やってくれるとは思わなんだ。

まさかbacheloretteをやらないとは思わなかった。

 

記憶の限り、ログしていきます。

全体的に、orkestralは、vulnicuraからの楽曲で演奏していくスタイル。

 

※ちなみに「orkestral」は、ビョークサイドのスペルで、なぜか日本ではPOPもチケットも、「orchestral」なんだよな。

グッズのスペルもkなので、私はk表記にしております。

 

stonemilker

愛の終わりを予感した曲。vulnicuraの中でもファーストソングとして、または、「別れの9か月前」という、まだほのかな希望を感じてしまうビョークの心情を歌った素晴らしい一曲からのストリングススタート。

 

離れようとしているパートナーに対しての戸惑いが、優しいストリングスの音色に解きほぐされるような、優しくて切ない楽曲。

CD音源でも同じようにストリングスから始まるので、なんの違和感もなく、その世界に一気に引っ張られていく感じ。

 

心地よく美しい、たっぷりと情感豊かなビョークの歌声が、まったくといっていいほどに色あせない奇跡に、瞬時に涙が自然と流れていく。

 

目の前、30メートルほどの距離に。

本当にビョークがいる。歌っている。

 

正直、ようつべで見た感じの最近の歌声、「若々しいあの頃」を思えば、やや、覚悟して聴かないとね、期待しすぎはよくないよねなんて思ってた。

いやいや、そんな風に思ってしまった自分が不甲斐なかった。

より深い愛を携えたような歌声だった。

 

aurora

vespertineからの一曲。エレクトロ且つ、ハープの旋律が特徴的な楽曲からのセレクト。こちらもとても美しい荘厳な一曲。

タイトル通りの神秘的な詩的歌詞にのせたビョークの歌声がここでもしっかりと堪能できる。

 

come to me

ソロデビューアルバムdebutからの一曲。この曲好きだ。

ここまでの3曲、一貫して、なだらかというか、ともすれば抑揚のないのっぺりとした、ただ美しいだけのオーケストラアレンジにもなりかねない選曲だと思う。

大ヒットしたような、シングルカットされたような曲じゃない、よね。stonemilkervulnicuraMV第一弾だったけれど。

なんでこういうセトリにしたのかも興味深い。

 

ツアーはけっこうロングで、2017年にアルバムutopia発売されて、2019年?頃からすでにcornucopiaワールドツアーは始まってたぽいんだよね。

そして同時進行でorkestralツアーが2021年頃から始まった。(日本はどちらも同時期にやってくれるってのがありがたい・・・。)

 

インタビュー記事を読んでいないので、勝手な想像だけれど、vulnicuraを発表した当時はこの収録曲を歌唱するのが本当に辛かったと言っていたことから、utopiaの頃にはArcaに恋をすることで、その苦しみから解放されて、cornucopiaツアー時には乗り越えた感があったと思われる。

そんな中、あの当時の辛かった、美しい楽曲たちをストリングスアレンジにすることで、ビョークなりの「オトシマエ」みたいな昇華をしているのでは。

 

今回のorkestralツアーのキャッチコピーが

bjorkの肉声と32人のオーケストラだけで構成され、スピリチュアルな空間を創り出す。まさにbjorkの原点がここに在る」

私の説明の仕方だと時系列わかりにくいと思うけれど、「癒し」のために作られたvulnicuraの世界観に沿って、もう一つの作品を創っているような感じなのかなーと思った。あともしかしたら親権とかのなんやかんやの問題も2019年頃には終結したのかもね。しらんけど。

(いや、今フツーに新作fossoraで子供二人と制作できてたってことは、和解したのかなーって。)

 

聴きながらそんなことを思ったわけですよ。ごちゃごちゃすみませんね。←全くだ。

そう。つまり、何が言いたいかというと、3曲目までのこの流れ、本当にあまりにも優しく穏やかな楽曲ばかりだったの。

でもさ、次から一気にくるんだよね、波が。それが凄くて。

 

lionsong

vulnicuraからの一曲。アルバムの中でも尖ってると私は思ってる。今回やらなかったblacklakeが超ヤバいんだけど、lionsongに感じるヤバさはまた違っている。

繰り返し、「maybe he will come out of this loving me」って歌うんだけど、これ、当時の心境を思い浮かべたらだいぶ苦しい歌だと思うんだよね。

こちらもCD音源はストリングスが鳴り響き、エレクトロとの融合が美しくて、重低音が鳴ってなくて、オーケストラアレンジであってもそういう美しさにはなんの違和感もなかった。

CD音源は、声が加工してありつつコーラスをするのがとても印象的で、今回のオーケストラバージョンでは、本当に肉声一つで歌唱するわけで。

それがすごくシンプルだからこそ、悲痛さよりも、慈しみを感じたんだ。乗り越えたんだね、ビョークって感じの。(←勝手な想像)

 

I've seen it all

一人で見に行ってたら、嗚咽こぼしてたかもしれん・・・。dancer in the darkのサントラSelmasongsより。主題曲的な、映画の中でも一番の盛り上がりシーンのあの曲ですよ。

セトリにあったから、やるんか!ひえーってもう、ドキドキだったけど、まさか、生でコレ聴けるとは・・・(拝む)。

終盤で小声で囁くように歌ってくれたり、感無量というか。

オーケストラなんだからこれは入れようってなったのか、もしくは、こちらも当時の心境を考えるとキッツイ撮影&セルマの境遇を思い出す痛みを伴う楽曲だからなのだろうか。

 

「もう全てを見た」っていう、覚悟キマってる母親としての歌なんだよね。歌詞も本当に好き。昔は絶望感しか感じなかったけれど、時を経て、達観した強さを感じる本当に素晴らしい曲だと思う。良かった。素晴らしかった。

 

freefall

最新アルバムfossoraからの一曲!ヤッター!いや本当に私fossoraのレビューもしてないんだよね、めっちゃ聴きまくってる。

こちらももしかすると、ストリングスがCD音源に入ってるからオーケストラアレンジしやすかったのかな?

で、やっぱり、fossora自体がけっこうダンスミュージックみたいなので序盤聴かせるから、なんでこの落ち着いた曲のほうのセレクトなんだろうとは思うんだけれど、come to meと同様に、凄く穏やかで好き。

fossoraのツアーもいつかはやるのかな・・・。

 

hunter

ギアがかかってきましたね。皆大好きhomogenicからのファーストソングhunter

まんまボレロじゃね?っていう感じだけれどそれが良い。ビョークがリズムに合わせて手を動かすあの仕草もキュートで気を失いかけた。

サビのキーが高いから、大丈夫かな?って思ってたけど(心配しすぎ())、ちゃんと声出てて、え、すごってなった。

 

you've been flirting again

isobel

きたきたきたよ、待ってました。大大大好きなこの流れ!!

post からの2曲。

私はCHANELのファッションショーで昔bacheloretteとあわせてこの曲を生オーケストラやってたのが本当にもう、もう・・・っ(言葉にできない大興奮)

大好きだ。感無量としかいえない。

 

Joga

ば、bacheloretteやらんのかい!でもJogaか!ってなったところに、オーディエンスも急に歓声が。

皆好きだね、Jogaも。

やっぱり序盤から考えても、どんどんアグレッシブになってるんだよね、曲の構成が。素晴らしい。

 

quicksand

notget

この2曲もvulnicuraから。ただ、時系列は逆で、notgetが別れのあとの少し経過したあとで、やや冷静になっているような楽曲。とはいえ、CD音源もかなりまだ嵐の中にいるような管楽器の音がけたたましいところが胸をざわつかせる。

quicksandblacklakeと対局の感じかもしれない。完全に別れを理解出来て、吹っ切ってるって感じがいいんだよね。

このアルバムの中で救いでもあるというか。改めて、vulnicuraを出したことは必然だったんだろうな。音楽家って凄いね。

ビートが小刻みでhunterみたいな楽曲に仕上がってると私は思ってた。

オーケストラアレンジで聴くことで、そのビートみたいな電子音部分が強く出ない分、ビョークの歌声の力強さが感じられて、感動した。

 

hyperballad

はい、こちらもおなじみの楽曲ですね。postからの一曲。アンコールのplutoの時に、ずっと「アリガト!」or「ドウモアリガトっ!」しか言ってこなかったビョークが急にちょっと喋るんだけど()「オーケストラでテクノをしてみたの」みたいなことを言っていて、それはこのhyperballadにも言えると思ったんだよね。

おそらくカバーもたくさんされてて、ダンスビートのアゲアゲ曲として、原曲はもちろん、リミックスバージョンも多数存在するこの楽曲。

オーケストラで奏でることで、よりドラマティック・・なんだけど、それだけじゃなく、奥行きが凄いあるというか。

同じアルバムの中で、オーケストラにピッタリのit's oh so quietをやらずに、こっちを終盤に持ってくるのも凄く良い。

 

どっちにしろ、post発売されたの1995年だよ?笑っちゃうよね、28年くらい経ってんのに当時のCD音源で聴いても凄くノリが古臭くなくて。

ずーっと、普遍的なメロディと、前衛的な編曲を追求し続けたうえで、現在オーケストラアレンジをパフォーマンスすることで、新たな楽曲のような奥行きを感じさせるなんて。

本当に本当に、偉大なアーティスト。あ、単純にこの曲個人的に好きです。UAも歌ったし。

 

overture

一度ビョークだけ退席して、一応のアンコール楽曲的な一曲。そう、昔からMCほとんどしないビョークは「アリガト!」で次々と曲を繰り出してきたんだけど、オーケストラの皆さん、水分補給もせず70分間ずっと演奏しっぱなし。お疲れさまでした()

そして、またまたSelmasongsからの曲として演奏をしてくれた・・・。去年、dancer in the dark が、日本の劇場で見納めってなったんだけど、あのセルマのあどけない、それでも儚くも強く生きたキャラクターを思い出すだけで涙がこぼれそうになる。

overtureは正直、CD音源まんまと言っていいインストにはなるんだが、それでも、生で聴くことによって、今までの「私が見てきたもの」が、なんだかぐっとこみ上げてきて。

何度でも聴きたくなる曲だ。

 

pluto

衣裳チェンジなく、スタスタと再度登場したビョークに、会場中からの温かい拍手。とても良い空気感での演奏だったと思う。

ようやく最後にちょっと喋ってくれました。

マエストロさんは、アイスランド人だったようです。イケメン。そしてインスタで知ったんだけど、彼の衣裳が日本人デザイナーのもののようですね。なんていうか、拘束具っぽいデザインでパンクだなーって思ったけど()

obsessっていうブランドぽい。

 

あと、オーケストラはmuroya stringsとクレジットがあって、日本の楽団?のようなんです。

いつ練習したのさ。合わせとかどうしてたの?って思う。あんまり調べられてないからわかんないけど、

日本が誇るストリングス・サウンドをその手に。室屋光一郎ストリングスをキャプチャーした『東京スコアリング・ストリングス』をリリース! | SONICWIRE BLOG

こちらの楽団かな?

 

ビョークがメンバー紹介した時に、マイク片手に拍手一緒にするからポンポン当たって可愛かった~。可愛い・・。

あと、「20年?20回くらい日本に来てるけど桜を見たのは初めてよ」みたいなことを言ってたと思う。

 

そしてラスト、homogenic からplutoをパフォーマンスするんだけど、ダイナミックで、ラストにふさわしい盛り上がりをさせて、ほぼスキャットなんだけど、それがまた、ビョークらしくて・・・。

 

 

デビューした当時から、(パンクバンド時代から)ビョークの歌声は楽器として認知されてきた。

 

幼い少女のような声質と、微かな「かすれ」が絶妙に混ざりあって、そして昔は本当にスクリームの歌唱を多用してたから、ビート、リズム、そして感情、魔法のように聴き入ってしまう唯一無二の歌唱だった。

 

喉の手術以降、スクリームの歌唱が激減して(あれは負担だったろう)、その代わりに加齢による優美性というか、しなやかさは格段に増したんだと思う。

 

で、傷を負っても立ち上がった、ビョークの新たな魅力を採掘するためのように、今一度過去のvulnicuraを通して、やり遂げたこのorkestral

plutoで、やっぱりビョークは実験的な音楽をやりたいんだね(ニッコリ)、みたいな。

普遍的なオーケストラでありながら、それでもビョークという一つの声が楽器のように組み合わされて、新たな曲に生まれ変わる。

 

素晴らしいコンサートでした。

 

写真はすべて公式からの供給物。

個人での撮影NGでしたのでね。

 

 

 

この衣装も初お目見え!

・・ていうか、インスタ見てると毎回衣装が違うみたい。

 

 

delcoreというブランド、見たことなかった、知らなかった~

着物っぽく着こなしてるけど、サイトを見てみると、ミュータントっぽいデザインを得意としてるみたい。

進化した虫のような・・・ビョーク好きそうだ~と思った。

 

でももしかしたら、シューズはマルジェラかな?クレジットにはないけど、タビシューズぽいよね。

 

 

おなじみのヘッドピース。

 

 

指揮者様。

日本の楽団とどうやって練習したんだろうね、素晴らしかった~。

 

 

毎回思うけど、歌いにくくないのかな?

衣裳の重さとか、ヘッドピースつけてたらズレとかも気になりそうだ。

 

昔のルックも可愛かったけどね・・・。どんどん突き進むビョークが素敵。

 

 

後ろにスクリーンはあれど、なーんにもしないの。

 

両サイドにもプロジェクターみたいなのはないし、本当にスポットライトといくつかのライティングだけ。

そして、写真まんまなんだけど、ビョークの神々しさというか、ほんと肉眼でもこう見えていて。

 

光り輝いてるの。それがね・・・信じられないくらい際立っていて。目が釘付けになる。

 

 

そういや、私、オーケストラのイメージって、ティンパニだとか木琴、管楽器だとかもすべて入っての構成だと思ってたんだけど、弦楽器のみだね。

(すごい今更。)

それであのリズムを奏でるってすごいわ・・・。

 

もう5時間くらい聴いていたかった。。。

 

 

 

 

グッズ、無事買った。

連れの方が並んででも買う!って乗り気だったので、ありがたかった。

 

CDを買うとなんかおまけがつくようなこと言ってたけど、すまん、CD全部持っとるし。

カセットテープ売ってて可愛かった。

 

 

 

去年の8月、ビョーク来日の一報からここまで約7か月。

 

コロナはまあ大丈夫だろうとは思ってはいたけどさ。

半年以上、待ちわびつつも、私自身もどうなるか・・・みたいな不安な日々を過ごしてきた。

 

ジャスティンビーバーは公演中止になり(チケット申し込まなかったけどね)、ブルーノマーズやハリースタイルズの来日にも目を向けず、ひたすらにビョークのコンサートに無事いけますようにと祈ってきた。

延期してたアヴリルも来てくれたよね。シガーロスは行きたかったな~。また新譜出るらしいから次回の来日は行きたい。。。

 

 

たっかいチケット代払うことができて、この日を有給にすることができて、コンディションはまあまあレベルではありつつも、本当に本当にビョークに会いに行けて。私は幸せ者だ。

 

 

2013年8月ぶり。(←2016年にも実はvulnicuraのイベントで来日してたらしいんだけど、この時ビョークはDJとしての出演だったし、仕事を休める環境ではなかった。ちな私はフェス苦手なので当然フジロックにもいかず・・・)

 

約10年の時を経て。またビョークが見られるなんて・・・あの歌声を聴けるなんて・・・大好きなあの曲が聴けるなんて・・・。

どれだけ恵まれてるんだろう、幸せなことなんだろうって、ずっとかみしめてる。

 

翌日の仕事の激務にげっそりしたけどな怒

だれだよ、一年で最強の日とか煽りだしたのは怒

マジであれ節分の巻きずしみたいに意味不明なイベントになりつつあるんだけど。

しかも、当日買いにくんなし怒 準備して21日に使用してくれできれば(切実)。

供給側は本当に死ぬほど困るんですよ・・・備品も何もなくなってしまって本当に。ええ。

年々過熱してきて本当に怖い。

 

 

気を取り直して次はcornucopiaだっ!!!

グッズめっちゃ買う気満々(何せ、あのTシャツが販売するかもしれないので!!!!!!!)

 

どんなステージングなんだろう。本当に楽しみ。