映画「ムーンライト・シャドウ」公式サイト (moonlight-shadow-movie.com)

 

 

 

 

何と。

 

なんと、まあ。

 

吉本ばなな先生の物語が実写映画化。

 

1988年に発表された物語が、満を持して、33年の時を経て。

実写化。

 

 

 

 

名作は、年月が経てば経つほど様々な好きという執念を孕んでしまうのか。

 

私がこの物語に触れたのは、17歳の頃。

そこから今日に至るまで、まあ数回程度の読み直しなので。

熱心なファンとは言えないかもしれないが。

 

『キッチン』だけは、手放せなくて。

だから読み直しているというのは私にとってはけっこう好きの度合いが強いほうだったりもする。

 

 

この実写映画化の一報は。

「あ、見たい」

 

と久々に思えた一報だった。

 

 

キャストがいいよね。

 

小松奈々ちゃんと氷魚くん。

顔が、良い。吉本先生の作品に登場しても違和感ない顔っていうのが、一瞬でわかる顔だと思う。

 

(ルッキズムとかなんとか今そういう話しないで。)

 

氷魚くん、鈴持ってそうだもん(笑)

好きな子からもらったもの、大切にしてくれてそう(笑)

 

恋人を亡くしてしまったけれど前を向いて生きていこうとする女性として奈々ちゃんは応援したくなる可愛らしさがたっぷりとあるので。

この二人の恋人同士の姿が見られるのはとても楽しみ。

 

 

 

さてここからは穿った見方をしてしまうが(早くない!?)。

好きな作品の実写映画を見るにあたって、懸念してしまうことがたくさんある。

 

 

神秘的な女性のうらら役が臼田あさみさん。

この映画の肝中の肝。

最大の重要人物。

奈々ちゃん演じるさつきより実は主役。

 

・・・ん?んーーーーっ。臼田さんは素敵ですよ?いや、なんやかんや演じていらっしゃってるし。

 

見当もつかない年齢。しいて言えば、25歳 という見た目と、

何を言っても説得力を持ってしまう不思議な魅力を携えた女性・・・・。

 

トレーラーを見ると、確かに浮世離れしたビジュアル感は醸し出されているけれども。

少しだけ、がっかりしたことも事実。

 

 

年齢はそんな変わらんけれど、

中島美嘉(今のビジュアル知らんけど)みたいな、こう・・・・迫力のある美人というか。

そういう感じの女性がうららっていう女性を演じると面白かったんじゃなかろうかな、と思ってしまった。

 

 

そして、柊役は。

緋美くん。

 

 

あ、そうですか・・・。

これも、映画見てみないことには言いづらいところだけど。

トレーラーのセリフが耳に入ってきて。

(棒読み・・・・・・・・・・・愕然・・・)

 

大丈夫?

さつきのこと、支えられる?

 

変な弟っていう位置づけには適している気はしたけれども、

これは小説にある表現ではないが、壊れそうになる心をなんとか彼女の制服着て精神を保っているっていう役どころのキャストとして、個性的なだけでは難しいはず。

 

しかも、どうやら原作に忠実ではないみたいで、柊も川の話を知ってアシストしてる感じが「え?」ってすでに思ってる。

いやいや、映画見てみないとわからんけどさ、あれは終盤で柊がそのことを知らないのにさつきに打ち明けるエピソードがあるからこそ物語の意味が深まるというか・・・変えちゃったかーって思った。

二人でうららと会っちゃうみたい。そっか。どうなるんだろう。

 

勝手に緋美くんのことを考えてしまうと、実際弟だし、お姉ちゃんいるしで演じやすさはあるのか?

役者やってんだね。そういう風になっちゃうんだねー。周りがほっとかないってのもあるのかな。。。

 

 

 

そして・・・

ゆみこさん。

 

どうした?

テニスがうまいとか?そういう抜擢の仕方?

( y,,`・ω・´)ンンン?

 

 

さつき視点で、柊がゆみこをすごく好きでいて、二人が恋人同士というにはやや見えないような、そういう感じを醸し出してくれる役どころの人じゃないと・・・。

 

橋本愛みたいな、キリっとした正統派美人みたいな、そういうイメージだったんだが。

おしとやか~な雰囲気なのに、テニスをするとものすごくファイターになるっていうか。

 

肉感的で、ふんわりした可愛らしい女性ではあるんだけれど。ほっぺとかもちもちしてて可愛い、本当に。

でも私の読んでいたゆみこのイメージとは違うから。

これも映画を見て見なければってことかぁ。

 

演技上手だといいな。デビュー作ってあったから、フレッシュさはいいと思うけれど。

 

 

あと、オリキャラ出してくるみたいなのも、、、、

監督、原作のファンだっていうらしいけれど。

 

これが原作より自分の感性を前面に押し出すような映画になってたら、見終わった後めっちゃ批判するぞ私。

 

 

 

 

見てもいないうちから、期待と裏腹なイヤ~なログをしてしまったが。

邦画で見たいと思えたのめっちゃ久々なんだもの、ちょっと言わせて頂戴よ。

(多分、超高速!参勤交代とかが最後じゃない?邦画で見たいと思ったの)

 

 

 

ムーンライト・シャドウ。

吉本先生の小説はキッチンと、これとアルゼンチンババアとひな菊の人生、スナックちどり・・・くらいかな。

だから、そんなに読んでいるわけでは、ない。

 

というか、小説をそこまでたくさん読む人ではないので、読んでるほうではあるんだよこれでも。

 

 

キッチンが凄く好きで。

それはキッチン2が凄く凄く好きだから、そして一緒に掲載されているムーンライト・シャドウを読んでるという感じではあるが。

 

 

うららみたいなキャラというのは、やっぱりちょっとずるいなぁという感じもありつつ、

吉本先生が大学卒業前に発表をされたというのだから、そういった若々しい勢いがきっとあるんだと思っている。

 

 

映画では等とさつきがメインのようなビジュアルになってるし、それは本当にそうなんだけれど。

 

でもやっぱり私はさつきとうららがメインだと思っているから。

どうせならうららの、小説では描かれなかった、誰のことを思ってあの場所に行ったのか っていう視点があると嬉しいなと思った。

 

それがオリキャラに繋がっているといいな と思う。

でも、逆に背景が描かれないからこそ、あの神秘的なキャラが成り立っていたのかもしれないから、難しいところだな。

 

 

ムーンライト・シャドウの何が好きかって、私はかき揚げ丼に限るんだよね。多分。

キッチン2でも、カツ丼を届けるところが凄く凄く大好きで。

 

心がとっても寂れてしまって、くたくたに疲れたときに、日本食ってすごーく素晴らしいチョイスだな と思う。

どんぶりっていうのが。やっぱりビジュアルなんだよ。

 

ポトフじゃだめなんだよ。それは風邪の時にはいいと思うけど。

メンタルが疲弊しているときは、ほかほかした白いお米と、それに抜群に合う具なんだろうと思うんだ。

 

ハンバーグじゃダメで、カレーは惜しい。

 

カツ丼と、そして、かき揚げ丼!

さらには、自分が美味しいと感じたものを、大切な人にシェアしたい!という想いそのままを食べてもらうから、より美味しそうに思えてしまう。

 

 

そういうのが、あんまり余計な肉付けなしに物語にひゅっと込められてるから物語自体が好きなんだろうな と思う。

 

 

 

私は身近な人・・・あるいは大切だと思う人の死に立ち会ったことがないので。

正直、こういう設定の物語に共感とかはなかなかできないんだけれど。

 

邪気がなく、純真に、美味しい!これをあの人にも食べてもらいたい!!っていうまっすぐな気持ちはすごく共感できる。

 

そういうシーンがちゃんと入っている映画だったらいいなぁ と思う。