有給を取ったのは他でもない。


生涯学習をしに行くため。



今年生誕100周年を迎える私の憧れの方、水木しげるさんを好きな作家京極夏彦さんが語るというのだから、逃せない講義なのだ。


えぇ、とても仕上がった水木しげる落語がきけましたよ。荒俣宏氏による水木しげる落語も有名だが、これは世話物、怪談物などに続く落語として確立すべき噺だ。水木しげる落語。


亡くなった後からも水木しげる様の功績や魅力や妖怪や化物がこの国の風土、文化、文学に欠かせないものであることをもっと沢山の方に知って欲しい。京極夏彦さんからもその愛が溢れすぎてて面白かった。

ほんと、この方、作家よりも落語家向いてるのでは?というくらいお話が面白い。あっという間の1時間半。


京極夏彦さんの昨今の特定班嫌いや訳知り顔の批評嫌いもよくわかった。


そうなのだ。作品を純粋に楽しむ力大事だ。

説明のつかないこと、なにも特に起こらないことにすぐ理由を作るのは、なんだかつまらない。

理屈で片付けられないから人生は愉快なんだと思う。

だから、妖怪は面白い。水木しげるの世界は面白い。


私が水木しげるさんを、大好きだなと感じてた気持ちを京極夏彦さんがちゃんと言葉に表してくれた。

「彼はとても自分が幸せだと素直に思える人だ。

」と。

彼の人生には困難や生まれた時代や国を恨んでいいだけの道のりが沢山ある。それなのに、幸せだと生きる。ガリガリくん食べてコンビニのスパゲッティ食べて家族に囲まれて幸せだという。妬まれるといけないから、それすら小出しにしていたらしい。


なんて人だ。だから素敵で好きなのだ。

お会いしたかった。嫌がられるだろうけど、めっちゃハグしたかった。


そんな充実の講義のあと、そごうに向かい、展覧会にも行く。

これは長い期間やってるので、是非とも沢山の方にみて欲しい。

貴重な原画や水木しげるさん所蔵の書物などが、見られるうえに、この国の民俗学の最高峰が一同に知ることができる。


普通に妖怪の美しい絵を見るだけでも、よいが、国文学や民俗学を学んでいる学生すぐいけ!とんでもないものが目白押しだ。


充実の水木しげるの1日を過ごした。