今日のカービングは、島ぞうり。
「翼をください」をテーマに、とのご依頼。
3足目のご依頼。
ありがとうございます!
歌詞に「白い翼」とあり、
翼を残し、周りを削ることにしました。
が、鼻緒をとめる部分に白地を残したい。
また、白地が広いほうが強度が強いので、
このデザインとなりました。
ひさしぶりに聴きましたが、
良い曲ですね。
合唱コンクールが懐かしいです。
さて、先日、奄美大島へ
三泊四日で旅してきました。
お付き合い20年以上の
ママ友Bちゃんとの二人旅は、
超、超、楽しゅうございました。
Bちゃん、ありがとうございました!
飛行機、宿、レンタカーは、
6月だったかな、
ネットで探したプランを比べてたら、
「 私、申し込んどくよ♪」
Bちゃんがテキパキとってくれました。
ありがたや~!
( 次回は、私もがんばるね。)
JALの直行便が飛んでいて、
羽田11:10発 奄美大島13:20着
これなら、朝も慌てないでよいし、
午後から奄美大島で遊べます♪
さて、奄美大島につき、
最初に訪れたのは、
奄美パーク
田中一村美術館が入ってるんです!!
全人生を絵に捧げた田中一村。
( 明治41年~昭和52年 )
栃木で生まれ、
上京後は親戚を頼り千葉に住み、
晩年は南国の自然に魅了され、
絵画の探求を深めるため
奄美大島に一人移住。
染色工として糧を得、
お金がたまると絵を描きました。
天才といわれながら、
画壇で日のめをみることはありませんでした。
が、死後、注目の日本画家に。
時代が一村に追いつきました。
奄美の自然を見ながら、
一村が晩年に描いたこの斬新な日本絵画を
見たくて、飛んできた私。
夢が実現しました。
作品数の少ない田中一村ですが、
彼が撮った写真と対比させながら
作品を展示していたりと
興味深い展示方法もありました。
天井画やすばらしい屏風も
ゆったりと展示されていて、
大感激。
9月ということで、人口密度も低く、
一村さまを独り占めした気分。
涙が出るほど、嬉しゅうございました。
建物もとっても素敵で、
設計は、杉並公会堂、東京都公文書館、
東京工大図書館などなどを手掛ける
佐藤総合計画さん。
↑青空とあだんの実
美術館を一歩出たら、
田中一村の世界が広がっていました。
たっぷり一村さまを堪能した後は、
奄美大島紬村へ。
大島紬も大好きな織物のひとつです。
着付けが下手っぴなわたしでも、
大島だとパリッと着せてくれます。
そして、あの細かい織、艶、色が大好き。
着いたら、見学ツアーの時間とぴったり。
素敵なお若い方に教えていただきながら、
回ることができました。
大島紬は、フランスのゴブラン織、イランのペルシャ絨毯と並ぶ三大織物のひとつ。
でね、ほんとに、ほんとに、
手がかかっているんです。
初めて知ったのですが、
柄を出すために、
糸の段階で染められています。
長い糸が模様に合わせて精密に、
まだら模様に染められているわけです。
コンピューターがないころ、
どうやって計算しておられたのか。
まず、木の皮を煮だした汁で染めるのですが、
何度も漬け込むこと400回以上。
( 写っておられる方はクイーンエリザベス号で
サンフランシスコからいらした観光客の方。
船旅もいいな~。)
木の皮からでるタンニンと
泥に含まれる鉄が反応して、
あの黒褐色の大島紬の色がでるうまれます。
ちなみに、この化学反応は、
江戸時代、偶然に見つかったとか。
薩摩藩に献上を強制され、
島民が泥に埋めて隠したところ、
色がつくことを発見したそうです。
この道40年以上の職人の方の染めを
拝見したのですが、
揉みこむというか、叩きこむというか、
重労働。
また、色むらが出ないよう
まんべんなくつけるのは超絶技巧。
まじかで見せていただき、驚きの連続でした。
↑ここは、まだ、織ってるんじゃないんです。
木綿糸と絹糸を組み合わせ、
色の配色場所を決めているところです。
大島は絹織物なので、
木綿は後で抜いてはぶきます。
この工程量、半端ないです!!
で、最後の織ですが、
ここでも様々な超絶技巧が。
模様に合わせて染色されているので、
織ずれは許されません。
ほんの少し織ったかとおもうと、
ずれがないか、細い絹糸を細いめうちで
整えていきます。
1時間で7ミリもすすまないとか。
全工程を拝見させていただき、
大島紬が高価であることに納得。
完成するまでに沢山の方々の愛と技が注ぎ込まれている大島紬、
すばらしいです。
ちなみに、丈夫で長持ちする大島紬。
おかげで、祖母、母の大島があります。
ただ、すべて合わせ(冬用で裏地付き)。
最近、暑い日が増え、
一重(春・秋用の裏地無し)の方が
着る機会がふえており、
半分を一重に直すことにしました。
今、とりかかっていますが、
大島に触れるたび、
職人の方々の作業を思い、
より愛おしくなっています。
直したら、大切に着たいと思います。
その後は、宿泊先のホテルへ。
途中、奄美リゾートばしゃ山村のレストランで
奄美では晴れの日にいただくという
鶏飯をいただきました。
このレストラン、オーシャンビューなんです。
そのうえ、この用安海岸には、
海亀がたくさん生息しています。
海を見ながらいただく鶏飯。
奄美に来た~!!となりました。
そのご、ホテルカレッタ奄美へ。
お部屋も追加のお支払いで、
広いお部屋にすぐ変更してくださいました。
ありがとうございました。
この日は、満月で皆既月食の日。
なんと縁起の良い!と思っておりましたが、
良いことばかりでもなかったようで。
奄美サンムーンアドベンチャーズ
「星降る夜のホタルウォッチングツアー」
なんと、奄美大島には9種類のホタルがいて、
10月近くまでホタルの群舞がみられるんです。
↑ツアーのHPのお写真をお借りしています。
ホタルのいるところは、
藪の中だったりするので
( 幼虫も土で育ちますから、
水辺ではありません。)
ハブがいるため、
ここまで近くには寄れませんが、
藪の中では、
小さな黄色い光が乱舞していました。
( 奄美のホタルは身体は小さいのですが、
点滅せず、ずっと光っています。)
ときどき、こちらにも飛んできたりして、
手にのってきたりと、
今年初で、最後であろうホタルが観られて、
嬉しかったです。
ただ、満月のせいで、
写真の天の川が観られず残念。
新月だと、それは、それは、
美しい満天の星が輝くそうです。
でも、帰りに連れて行ってくださった山の上。
満月のおかげで、
こんな幻想的な世界が広がっていました。
静かな龍郷湾の港では
祭りの練習の太鼓の音が響いていました。
電線にとまっている梟や
寝ているルリカケスをみせていただき、
楽しいナイトツアーも終了。
夜中の皆既月食も見る気満々でしたが、
いつのまにか爆睡。
翌朝は、ルリカケスの声で目覚めました。
覚書の奄美大島旅日記、
しばし、お付き合いくださいませ。