死体遺棄事件の犯人は一応あがるが、なんだか尻すぼみで腹落ちせず。扱いも薄い。室井の車庫に放火したのも、やっぱりなぁ〜〜な感じで証拠のビデオまで出てきては、もう言い逃れできない。周囲の室井に対するよそ者感も、少し薄らいできたようだ。リクが万引きしたのも、あの人の入れ知恵だった。室井は何もいわず、いしだあゆみに頭を下げる。タカの初恋は残念ながら実らず。しかし、新たな目標ができで勉強に打ち込む。彼の心には、室井の姿が焼き付いているんだろう。
とにかく室井は家族に対して怒らない。怒らないで本人がそれを分かるようにする。「他人をむやみに疑うんじゃない」は、彼の経験から出た言葉。人を疑うことが仕事だった。それを疑ったことはないと。それは近所の酪農家夫婦の一人息子への態度にも表れる。16歳の時、酪農なんて絶対に嫌だと家を飛び出し、その後全く音沙汰のない一人息子が突然帰ってくる。「いきなり刑事さんがきたんだよ。それで室井さんって人からの伝言なんだが、いいかげん、両親に連絡しろって」国家権力をこんな風に使ってもいいのか!?と思うが室井だから許そう。そんな個人的人捜しにも手を貸す現場の刑事がいるってことだ。
ラストはやっぱり衝撃だった。
落とし所として、あれで良かったのだろうか。大いに涙は誘われた。
この映画は、もはや踊る大捜査線のテーストではなく、完全な人情物語になっており、謎や事件の解明よりも、室井とその家族、周囲の人達を描いている。やや冗長な物語の進行、何度が腕時計を確かめた。でっかいポップコーン、全部食べきった。
タイトルロールの後に注目だ。そう、彼が現れた。もう一歩で室井の家だったが、いつも通り電話に呼び出されて慌てて現場へ飛んでいく。これは、室井のラストの後だったのか、前だったのか。そして現れる文字「ODORU IS CONTINUED」
さらに続編を匂わせる。