松本清張の点と線、綾辻行人の十角館の殺人。これらの書籍に、「ありふれたトリック」とか、「犯人は直ぐに見抜けた。つまらない」などの書評が堂々と乗せられているのは、かなしい。点と線は1971年、十角館は1987年の作だ。それまでは推理小説と呼ばれ、ミステリーなんて呼ばれたのは、ずっと後。その頃にこれらの本を読んだ時の衝撃と言ったら!最近のミステリーを読み慣れた人達にとっては「ありふれた」であるなら、やはり現代のミステリーの源流は、これら天才作家に遡るのだろう。最近のどの曲を聴いても、そのルーツは吉田拓郎、かぐや姫、オフコースなんかにそっくりなのと同じだね。