妻が救急病院を退院し、次の病院へ入院するまでの間、自宅に帰って来た。退屈しのぎ、気分転換にと思い、映画に誘った。
堀北真希主演の、白夜行にした。原作は東野圭吾の小説で、200万部も売れた本なので、すっかりお馴染みだと思うが、ある女のピカレスクである。
昭和55年、ある街で質屋の主人が殺される。それも廃ビルの中で、背中を細い、鋭利な刃物で、一刺に。その部屋のドアは、内部から廃材で塞がれていた。何故こんな場所にいたのか。そして殺されたのか。一人の刑事が、疑問を抱く。
被害者には、不倫の関係にあったと思われる女性がいた。刑事は彼女にアプローチを開始した。彼女には、女の子が一人いた。名前は、雪穂。そんなある日、容疑者の女性は、自宅でガス自殺してしまう。最初の発見者は、実の娘、小学生の雪穂だった。
一方、被害者の側にも、特殊な事情があった。被害者の妻は、従業員と不倫の関係にあり、男の子が一人のいた。名前は亮司。父親が殺された廃ビルは、子供たちの遊び場になっていた。
児童図書館で、被害者の子供と、加害者の子供に、接点があった。
やがて時は流れ…
長く重い内容の小説で、それぞれ登場人物が交錯し、分かりにくくなる原作を、じっくり撮影したところが、秀逸。派手さは微塵もなく、ただただ怖い。特に登場人物の目にこだわりを持っているようだ。目で演技する事を求められたのか、カメラは役者の目を追っている。
後味が悪いのは、原作だから仕方ない。堀北真希は残念。ちょって可愛い過ぎる。もっと冷酷な面を、チラリと出せる演技が必要だったな。
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