加賀恭一郎は、まだ大学生。剣道の選手で、学生選手権に出場し、優勝するほどの腕前だ。
同級生の女子が自殺するという事件が発生。自殺とすれば、理由は何か。他殺とすれば、密室の謎が残る。学生ながら、理路整然とした推理で、核心に近づいて行く。
茶道部の行事の最中に、また1人死ぬ。自殺か他殺か。華道の行事を利用した、巧妙な殺人だ。誰が、なんの為に、どうやって殺害したのか。フーダニットと、ハウダニットの謎に挑む。
学生物にしては、幼い恋や、稚拙な動機が出てこなかったのは、助かった。茶道のトリック解明では、ルールがややこしくて、理解するのが面倒になったし、何ども挫折しそうになり、何とか読み終えた。東野作品の初期の作品だから、まだまだ深みがなく、謎に終始している。背景の人間模様をじっくり描く、今の東野作品の方が好きだな。
次は順番を飛ばして、「悪意」へ進んでみよう。「眠りの森」は、後回しだ。
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