本社から、「中国と台湾で何が違うのか比較しろ」と言ってくる。
中国の立上にも時間がかかったが、台湾はもっと時間がかかりそうだからと。
ある上司は、「中国ではこうやったんだ」 「中国の時はこうだった」ばかり。
まぁその人は、中国以外には仕事してないわけだから、中国をアピールしたい
のは良く分かるが、言ってることは全然わからない。
中国は何しろ、目を開いてみたら、すでにカラーTVであったわけで、そこまでの
進歩や発展をすっかり通り越してやってきた人たち。しかも、突然の好景気で
みんなお金を持っていて、どう使っていいのかもよくわからない。
何をやっても成功しそうな、まさにアメリカのゴールドラッシュを彷彿とさせる、
そんな状況にある。だから、市場はドンドン伸びているし、消費も伸びている。
これで売れなきゃ、そっちの方が問題だよ。
一方台湾は、蒋介石が突然やってきて、「ここはオラの国だから、中国からは
独立するぞ!絶対に中国に復讐して、いつかは俺の配下にしてやる!」と
やってきてからおよそ100年。早くに社会主義は放棄して(とはいえ、長い
戒厳令時代はあったものの)、世界と向き合ってきた歴史がある。
白黒TVに驚き、カラー映画に驚き、カラーTVの普及に驚いてきたのである。
もっと驚いたことには、それらを構成する半導体等の電子部品を自分達で作り
はじめてしまったこと。そして、国民党政権が倒れて民進党の陳水扁大統領の
時代になり、ますます独立色を濃くしていくなか、一方で経済政策の失敗から
長期の不況に陥っている。しかし、自由経済下であるのだから、既に物資は
豊富にいきわたり、最新の技術は導入され、人々はその恩恵に浴している。
国産品の機能も向上し、輸入品と遜色はなく、価格は3割は安い。
景気の悪い中、誰が輸入品を買うというのか。
中国の国産品は粗悪品ばかり。台湾人も中国製を嫌うが、中国人ですら
中国製に信頼をおいていない。輸入品しか買うものがないのだ。だから売れる。
いつまでこんな議論をしてないといけないのかと、疲れてくる・・・・