数年前に書いたと思いますが、私は病院の帰り道で地震に遭いました。
それはすごく幸運だったと思います。

だって、それから道路は通行止めになるし、そもそも停電だし、まともに診察を受けに行くことができるようになったのが丁度次の診察の日だったから。











私は被災者か?


それは7年間問い続けている、誰に向けてでもない言葉。



確かに我が家は一部損壊だし、電気も止まったし、水道に至っては2週間断水したし
道路のあちこちが隆起して、割れて、食料を調達しに何時間も並んだけど。


いわゆる「被災3県」のうち、最も揺れが大きかった場所だけれど。



たった1ヶ月ほどで、ほとんど元の生活に戻ることができたから。
(道路工事や立ち入り禁止のロープは、人手と重機の順番待ちの状態だったけれど)






あの、寒くて凍えそうで、外は雪が舞っていて、電話もメールも通じなくて、電気も水道も止まってしまったから電池式のラジカセを引っ張り出してきて、それを囲んでありったけの毛布にくるまったあの日。


あれは、何だったのだろう。

幻か何かだったのだろうか、と思う日もある。






でも、現実で。

それよりもっともっと酷い惨状を目の当たりにした人もいる。
肉親を無くした方もいる。







どうか、もう。
二度とあんなことを繰り返さないために。
自然はどうしようもない、人が抗えないほどの巨大な力だけど、人力でどうにかなる部分もあったはず。

どうか、たくさん研究して、いつか来ると言われている各地の地震に備えて欲しいです。





それが、被災者だけど被災者じゃない、私の今の気持ちです。