僕がレッド役を演じた理由。
たこやきマントマンという劇だった。
あらすじも内容も覚えてはいないのだけど、
実家にある、画質の荒いフィルム現像された写真には、
赤いタイツと赤いマントに身を包み、紙を細く丸めて作り、つまようじに見立てた剣を持っている幼い自分がはっきりと写っていた。
たこやきマントマンは、いわゆる戦隊モノで、色分けされた戦士たちが力を合わせて悪者をやっつける感じのストーリーだ。(正直内容は覚えていない)
ここで、
自分は戦隊モノのレッドをやっていたのだ!!
と言いたいわけではなく、
なぜレッドだったのか、その経緯がどうしても思い出せないのだ。
立候補なのか先生が決めたのか。
もちろん、幼稚園の催し物なのだから、
「今回の劇は戦隊モノであり、敵をやっつける正義のヒーローである。この作品の成功のためには、まずはヒーローを演じる人物が肝心だ。
そこで、この子には、レッドの素質があり、この題材の主人公であるレッドの特性に当てはまることも多い。レッド役は、、この子しかいない、、!!!」
そんなことを考えて配役をする幼稚園は滅多にはないだろう。(世界を見たらゼロではないかもしれない)
ちなみに、たこやきマントマンのリーダーであるレッドの説明は下記の通り。
【レッド】
べにしょうがを多く入れたたこやき。たこやきマントマンのリーダー。正義感が強く勇敢で心優しいが、任務を他の4人に任せて自分はサボったり、一人だけ単独行動を取ったりなど、リーダーらしかぬ行動もする一面も持つ。得意技は「ほかほかポッコンキック」(原作)、「べにしょうがクラッシュ」「べにしょうがアツアツブラスター」(アニメ)。
【以上】
おそらく、未就学児向けの作品だろうけど、
キャラ設定に弱点もさらけ出しているところが何とも言えないリアリティがある笑
先程、先生たちの決めた配役の方法や理由はわからないと言ったが、
子供たちの中でも、ある程度の性格の違いというものはあるはずである。
元気に大きな声で喋る子供もいれば控えめに小さな声で喋る子供もいるだろうし、
友達の中で遊びの中心になる子供もいれば、お行儀良く1人でお絵描きをする子供もいるだろう。
たこやきマントマンという劇をやる上で、
先生たちは、やはり、ある程度子供の特性に合わせた配役というものを考えて、決めたのではと思うのだ。
そうすると、仮に僕の立候補でレッドになったのだったとしても、
先生たちは保護者や他のクラスも観るであろう催し物をする上で、
ある程度は考慮した上で役を決めたのではないだろうか。
そうなると僕には、このたこやきマントマンのレッドとしての特性があったのではと思えてくる。
正義感が強く勇敢で心優しい。サボることがあり単独行動をしたりなど、リーダーらしからぬところがある、たこやきレッド。
もう僕にとっては30年も前のことだが、三つ子の魂100までと言うように、科学的にも幼稚園での期間において、遺伝要因と環境要因による性格の形成は認められており、
自分の根源の1つとして、このたこやきレッドが根付いているとも言える。
たしかに、今思うと、小学校くらいまでは正義感も強いし、臆せず勇敢に立ち向かったような記憶が多い。
部活で上級生に試合を挑むこともあれば、
図工で学年に困っている人がいると、話したことがなくても助けようとしたりした。
道徳の時間のディベートでクラス全員が賛成派で、僕1人だけが反対派で臨んだこともあった。(結果最後は半々くらいになった)
そのときの気持ちとか、何故その行動を取ったのかはやはり覚えてはいないのだけど、
自分には関係ないことだ、とか、
みんなの意見に合わせた方が楽だ、とか
そういう怠惰な考えではなく、
自分の考える正義にもとづいて行動をしていたのかなぁと思えたりもする。
そう考えると、
幼稚園のたこやきマントマンの劇でレッドを演じたのは、偶然ではなかったのかもしれない。
もしくは、
先生にやりたいと口うるさく主張をし、仕方なくレッドにしてくれたのかも笑
もしくは、
リーダーらしからぬ行動や単独行動が目立っていた、とか笑
いずれにせよ、明確な理由や経緯はわからないけど、
僕が初めて演じた役は、幼稚園のたこやきマントマンの劇の、レッドなのです。
ちなみに、幼稚園の頃の夢は体操選手。
いまはコスタコーヒーのCMに出演しています。
それでは、このへんで。
たこやきレッド日和