私は動きや体のバランスを分析するのが好きで、人の体の状態を見分ける目があります。
長く通ってくれている生徒は気づいているかもしれません。
10年ほど前より、今のほうが教え方がざっくりしています。
これは意識してそうしています。
私のところに来る生徒さん達は真面目にレッスンに取り組んでいて、上達したい、身体を痛めつけるようなやり方はよくない、と考える人達。
説明や注意をされるとちゃんと意識してやってくれます。
これがクラスによっては暖簾に腕押しだったりするのですよ…
で、真面目なのでたくさん細かい事を言うと考えすぎて結果として動けなくなってしまう。
ぎくしゃく硬い動きになったり。
今意識してほしいところを絞って伝えたり、全体の輪郭や雰囲気を「こんな感じー」等、あえてちょっとざっくり目に言うようにしています。
教えるって、伝えること→生徒がインプットして→アウトプットできて、やっと《教えた》ということになると思います。
だからどうやったらわかりやすいか、ということの他にも生徒がアウトプットできる環境を作ることも大事。
例えばバーレッスン前のコンディショニングとかね。
私のクラスの最初にエクササイズやストレッチを必ず行う理由です。
お仕事で朝から夕方まで座りっぱなしでお尻が緩んで股関節の前が詰まっていたらバレエの姿勢はとれません。
まっすぐのよい姿勢を取れる筋バランスに整えてからバレエをやると、バレエに使う筋肉を使えて、結果として筋力アップや上達につながります。
筋バランスがバラバラのままバレエをすると、姿勢が取れなければ間違った筋肉の使い方を練習することになるのです。
バレエのレッスンをしながら直すのではなく、できる状態に準備をして、踊りながらの注意はざっくりと。
身体の注意がたくさんあると踊れませんから。
バレエは筋トレ要素もありますが、まずは『踊り』です。
先生からの注意は、踊りが上達するものであるべきだと思うのです。