「きちんと5番に」

「5番に戻して」


これらはよくレッスン中に耳にする注意だと思いますが、なぜそうしなければいけないのか考えてみましょう。


足を基本のポジションに戻すときの扱い方で、初めて会った生徒が今までのどのようにレッスンしてきたのかわかるくらいには情報量の多い部分です。


クラシックバレエの基本姿勢はまっすぐ立ち、脚はターンアウトし、引き上げをすることです。


脚は常にターンアウトしているので、5番(その他のポジションも)に戻すときに頑張ってターンアウトするのは間違い。

ちなみに6番ポジションもターンアウトしますよ?


足をすぼませたり、ギュッと寄せている人が多いですが、これも間違い。

このやり方をすると外側を使う割合が多くなりますね。

外ももムキムキの方向になります。


きちんとしたポジションに戻さなければいけないのは、パの全てがその基本のポジションを基準に動くものだから。

崩れた5番からは崩れた動きしかできません。


だからパの途中でターンアウトが緩み、脚を戻すときにターンアウトを頑張るのは間違いなのです。

パの動き始め、動きのピーク、戻すとき、全てターンアウトし続けるのです。


正しい動きはターンアウトを助けます。

「脚を動かすとターンインしちゃう」のは動き方が違っています。


5番は大事ですが、バレエの動き方ができていたら、そこだけ頑張るようなことにはなりません。