大人は言葉が理解できるので、混乱しがち。
エクササイズでもバレエ基礎でも、
「こう動かして」
「ここを意識して」
と説明しても、自分で「それならこの筋肉を使うな」と判断してそこに力を入れてしまう人もいます。
だから私は動きを説明して、あとから「ここを使えた感じがする?」とたずねたりします。
筋肉が動いて骨を動かすのは間違ってはいませんが、歩くときや物を手に取るときなどは「ここに力を入れて」「ここを使って」なんて考えませんよね?
一つの動作に使われる筋肉は一つではなく、どれもほぼ全身です。
筋肉を一つ使おうとしても筋肉一つ一つにはそんな力はないので力むことになりますし、結果として動きが出ません。
骨を動かそうとしたら筋肉は勝手に働きます。
筋肉は使おうとするのではなく、動かした結果使えるものです。
だからエクササイズなどである程度範囲を絞って動きを出したいとき、力いっぱいたくさん動くのではなく、骨を無理せず動かせる範囲で動くと意外と「これだけ?」ということもあります。
主動筋がしっかり動くことで補助筋の働きもスムーズになります。
エクササイズもバレエも、動く角度や動き方がとても大切です。
自己流でやっていて、角度が間違っていたり、ただ力を入れるだけでエクササイズになっていなかったりするケースは多いです。
ただやるだけじゃダメ、ちゃんとやらないと意味がない、とはこういうことです。