テーマを『音楽』ではなくて『基礎テクニック』にしたのには訳があります。
ちょっと長くなるかも…(笑)
先日、というか度々?SNSでメトロノームはいらない説、必要説が話題になりまして。
音楽関係の方の話題に私もちょっとばかり首を突っ込んでみました。
私はバレエのレッスンでもメトロノームを使います。
子どものときに通っていたピアノ教室の先生から使い方を教わり、ピアノ経験のある母も「練習の時には使うものよ」という環境だったので、私はメトロノームは必要なものと考えています。
それが、バレエを指導するようになってこんなに役に立つとは!
主に大人のレッスンで使いますが、過去には子どものクラスでもリズムの存在さえ認識していない人もいて、メトロノームを使ったことがあります。
リズム音痴と言われる人、音楽と動きが合わない人は一定数いますが理由はいくつかあり、わりと明確だと思っています。
・そもそもの『音と合う』感覚がずれている
・バレエのパのどの部分がアクセントや膨らませる部分なのか理解していない
・バレエのパの準備、動き始め、メインとなる動き、終わるまでの途中経過と、パとパの境目を理解していない
・音楽のアクセント(表拍)、裏拍、強拍、弱拍などがわからない
・音楽に拍子やリズムが存在するという認識がない(BGMのように捉えているケース)
・音楽とパの関わりを教わったことがなく、知らない
バレエは目で観る音楽でもあると思います。
音楽の要素はとても大事。
世界的に名前の知られたダンサーさんでも、音楽のどこを聞いているのか私には理解できない踊りをしている人もいるのですが、芸術として評価されているので好みの問題でしょうか?
私は音楽と踊りが融合しているダンサーさんが好きです。
振付も、バランシンのように音楽を目で見るような振付や揃ったコールドが好きです。
上記は芸術の域のダンサーさんの話なので、これからプロを目指す人、趣味できちんとやりたいと思っている人はまずは音楽通り、カウント通り踊れるようにすることが基礎をきちんとやることの一つです。
また、バレエのパより音楽のほうが先に完成されていますから、音楽に乗れたほうがステップの運び自体がスムーズになり、回転や跳躍などの技的なパも成功する確率がうんと上がります。
音楽無しのバレエもあるよ!という意見もありそうですが、音楽無しのほうが断然難しいですよ!
音楽無しで自分でリズムを作らないといけませんから。
ここでメトロノーム。
メトロノームはずっと同じ速さで音を刻み続けるモードと、何拍子かに合わせて1拍目や裏拍に強調した音を出せるなど設定を変えられます。
バレエのリズムの訓練でのおすすめは1拍目をわかるようにするモード。
過去に音楽をかけて手拍子をしてもらって、ナチュラルにずれていくのに本人は合っているつもり、なんてこともありました。
メトロノームで手拍子してもらったら、やっとずれていることを理解しました。
メトロノームでアンシェヌマンをやってもらうと、人によってはとてもきつく感じます。
普段、リズム関係なく力で無理やり動かしているのを、自分のペースでなく動いてもらうので力が入るすぎることが主な原因です。
それでは曲は踊れません。
メトロノームの無料アプリもありますので、よかったら確認してみてくださいね。
ただし、あくまでもバレエのパのリズムを理解している場合に限り、なのでやはり先生がしっかり理解して指導する事が大事だな、と思います。
通常のバレエのレッスンにプラスαすれば、リズム音痴は直せます。
『振り付けを覚えられない』こともリズム音痴と関わりが深いと思います。
次回はそのことについて。