私は生徒から質問されることが多いのですが、その質問で気付かされることがあったりします。
先月からレッスンに来てくれるようになった生徒、他のジャンルで身体を動かすことはやったことがありますがバレエは初めてということです。
でも最初のレッスンのときから身体がよく動いていて上達はスムーズなタイプに見えます。
そんな彼女からの質問
『バレエの体幹を使うって、お腹であってますか? ダンサーの背中って見た目の印象が強いから、背筋をメインで使うのかと思っていました』
ということ。
週一回、数回目のレッスンで理解されるなんてすごいです。
ちょうど同じ日の違うクラスで
『泉先生のまっすぐ立つという説明、立ち方は理解できます。以前から習っている先生は腰が反っていますが… どうなんでしょう?』
確かに、先生でもプロダンサーでも反り腰の人はいますね。
反り腰の先生に骨盤の前傾する立ち方を直されて、その生徒は混乱していました。
言われていることと、先生の実際の状態にずれがあるのは避けたいですね。
上記の2つのケース、生徒はしっかり観察して考えていました。
このことから私が考えたこと。
【自分ができなすぎると生徒は理解できないから自分の技術習得と維持も大事】
【生徒からの見え方捉え方は予測不可能、わかるまで様々な角度から指導する】
私が今のようにじっくり説明するやり方になったきっかけを作ってくれた質問。
「何をやっているのかさっぱりわかりません。ゆっくり説明してもらいたい。」
「ロンデジャンブの足の動きが回してるのか一番を通っているのかわからないのでお手本をもっとゆっくりしてほしい。」
このとき、自分ではかなりゆっくりやっているつもりでした。
大人になって初めて全身の動きのお手本を見て、真似することをしようとした人には速すぎました。
質問されなければ気づかなかったことです。
生徒からの話では
「質問は他の生徒の時間を奪うからレッスンのあとで」
という先生もいるそうです。
ちょっとそれは不親切ではないでしょうか?
一人の生徒の質問が他の生徒の役に立つかもしれないですし。
質問が出て来ないのにわかっていないときは本当にわかっていないので、質問の有無も教える側には大事な情報のはず。
生徒からの質問は指導者の教材にもなります。