「お尻を小さくしたい」

「お尻が大きいのがイヤ」


大人の生徒から聞くことが多い言葉です。


現代人はお尻を使う動きが極端に少なくなりがち。


畑を耕して、歩いて、獲物を追いかけて…

大昔は普通にやっていたことを今はやらずに生活できます。


でも人間の体はそれに合わせて進化してはいないんですよね。


脚やお尻の筋肉はほっておくと衰える一方。


ジュニアはまだ学校での体育、通学で歩くなどしているのですが高校生以上で勉強する時間が増えてきたり、デスクワークの大人はお尻の筋肉がうまく動かなくなっていることが多いです。


お尻の筋肉がスイッチオフのままレッスンをしても太ももやふくらはぎ、背中に力が入って、バレエ上達の道から離れていくことになります。

気づかれた方は素晴らしい!

後ろ側の筋肉で一番大きくて強いのがお尻なので、それが働かないと他の部分で補おうとしてバランスが悪くなるのです。

お尻と太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)は密接な関係にあり、お尻が働かないとハムストリングスも働きづらくなり太ももの前に負担がかかります。


太ももの前の緊張が抜けなくなり、発達・強くなると腹筋やお尻はもっと使えなくなり、お尻の位置が下がってお尻が大きく見えるようになります。


レオタードのサイズが合っているのに動いているうちにお尻のお肉がはみ出してレオタードを直さないといけないのは姿勢の悪さのサイン。


まっすぐがわかっていて保てたら、レオタードはずれません。

お尻を若々しく、美しく、使えるようにするにはお尻のトレーニングも大事です。


先日の本番の日、リハーサル室でひよこ座の生徒たちが一斉にアップでお尻のトレーニング、カーフレイズをやりだしたときに横にいた男性の先生方が鏡越しに見て目を丸くして見ていたのですが、本当はそれが驚かれなくなるといいなぁと思っています。