発表会で(つまりアマチュアで)うまく見える人とそうでない人の違い。
プロはできていて当たり前なので含みません。
基礎をちゃんとやっているな、と見える人と見えない人の違いで大部分を占めるのが『ポーズ』と思っているか『動き』と思っているかの違いです。
バランスをぐらつかずにできても、脚がたくさん上がっても、その動き自体がバレエであるかそうでないかで踊りの質や全体の印象に大きな差が出ます。
例えば、基礎的に正しく音楽にあっていて足の高さが60度のアラベスクと、前後の動きや音楽を無視して足を高く上げたアラベスクでは、バレエと言えるのは前者です。
バレエはコツコツ積み重ねて行くことが必要です。
足を高く上げるのはベースがしっかりしてきてからで大丈夫。
積み重ねる順番を間違えるとかえって遠回りをすることになります。
基礎的なことを無視して自分が回れた、バランスが止まれた、跳べたと思っても、見た目がバレエでなかったら。
もちろん、趣味でしたら自分が楽しむことも大切ですが、発表会に出るなら人に見られることも意識したいものです。
また、よくある勘違い。
『バランスは止まる』
プロのダンサーの踊りの中でポーズをカッコよく決めたりバランスがピタッと止まって見えるときは動き続けているのですが、確認してみるとアマチュアの人の多くがピタッと止まろうとしている。
そうするとそこに向かうまでの動きも、ポーズやパの後の動きも違うものになってしまうのですね。
仮にピルエットがとてもうまくいったからといって、その曲全部が良かったとは言えません。
作品を踊るには全体の流れや音楽的なこと、全ての動きの繋がりなど『技』以外の要素のほうが大きく影響します。
『バレエ』にするためにも、少しでも美しく見せるためにも、必要なのは動きを知りそれを身につけること。
最初から美しい動きと姿勢を学んでいくことが上達への近道です。