私はバレエだけでなくトレーニングも指導しているので、グループレッスンでもトレーニングを多めにする日もあります。


そういう日はセンターレッスンの後半を割愛することになってしまいますが、間違いなく姿勢がいつも以上に良くなります。

そしてバレエの動きをしっかりできたら、次回に以前より上達してくれたら嬉しいですね。


そんな生徒達に時々聞かれます。


「今教わったものが良いことはわかる」

「でもプロのダンサーさんでも腰反ってる人多くないですか?」


たしかにーあせるあせる

でも昔よりは最近のダンサーさんはトレーニングやピラティスなどをされていたり、多くの点で変わってきていますね。


私はダンサー向けの身体の真反対なので理解できないのですが、ダンサーになってる方の多くってそれでも故障しないんですよね。

筋肉の柔軟性、関節の可動域、あと他にも何か。

教え子でも、姿勢がよく崩れるのにどこも痛くなったことがなくて、パの失敗もしなくて、たくさん踊ってもあまり疲れない子はいます。

そして食事はごく普通か多いくらいで太ったこともない。

とても少数ですが。


そういうことを『バレエに向いている』というのだと思います。

海外の国立のバレエ学校などはそういう点でも入学できる生徒を選んでいるのですね。


向いている人が専門の教育を受けて努力したら、そりゃぁ素人とは別世界なはずです。


で、日本でバレエ教室に通う生徒の多くが、それに当てはまりません。

バレエは身体が向いていなくてもできます。

日本のシステムではお金さえ払えば誰でもバレエを始めることができます。

ただし、上達したい、〇〇のバリエーションを踊りたい、など少し上の目標ができたら、ベースとなる姿勢を作るためにトレーニングしたり、プラスαが必要になるわけです。


もちろん、そこまでやりたくなくてただなんとなく踊って楽しみたいという人もいますし、そういうレッスンをされる先生もいますから、それはそれでいいと思います。


私はケガをせず、その人なりに美しく本物のバレエを踊ってもらいたいと思って教えています。

姿勢を直さず、動きや姿勢の癖があるままバレエをやっていると使う筋肉が違ってしまい、故障にも繋がりやすくなります。

バランスが悪いので回転やジャンプなどがうまくできなくて、結局楽しくないということも起こります。


例えば、片足を45度くらい上げて骨盤の向きを色々変えてみてください。

股関節や太もも周辺の使われる筋肉が変わるのがわかると思います。


姿勢が違うと、よく先生が注意される

『お腹を使う』

『内ももを使う』

『まっすぐ立つ』

『ルルヴェで揺れない』

などができないのです。


大事なのはレッスン中にここを使って、ここに力を入れて、という意識よりも『姿勢』です。