バレエの姿勢がうまく取れないことを
「筋力がない」
「〇〇がうまく使えない」
と表現する人はとても多いです。
私は否定的な言葉をなるべく使いたくないと思って行動していますが否定せざるを得ないケースの一つ。
何故かというとこういう人は、とりあえ私が指導してきたおよそ22年で100%、筋力云々の前に自分の良い姿勢を知らずに頑張っているから。
わからないものを頑張っても、目指すものが知らないものだったらいつまでたってもできないと思いませんか?
だから私は手で直したりフロアエクササイズなどで、姿勢のズレや癖・本当に正しい姿勢だったらこのような体のバランスと動きになる、ということを体験してもらいます。
立った状態で直すと立っていられなくなるほど癖の強い人もよくいます。
でもまずはそれだけズレているという自覚をしてもらうことが大事。
ここでも何度か書いている『自分の思う真っ直ぐが、本当に真っ直ぐではないことがある』の例です。
ただ「真っ直ぐ立って」だけでは個人差が出ます。
その人の真っ直ぐがどこなのか教えるのも教師の役割だと思います。
手で支えながらでも真っ直ぐ立てると、今まで働かなかった筋肉を認識することもあります。
「え? これが内もも!?」
「これが"お尻使って"の正体!?」
とびっくりされます。
筋力が弱いのではなく、姿勢を知らないから使えていない、使えないから衰える、衰えるから使えない、です。
鍛える前にきちんと知ることが必要です。