先日、発表会の振付のことについて書きました。


私が許可を出したらクラシックのバリエーションをなるべく振りを変えずにやってもらいます。


そんななか、ちょっとした落とし穴もあります。


私は大人の生徒は趣味でやっているのでできたら希望している曲を踊る、着たい衣装を着る、を目標にしています。


私が難易度や得意不得意を考慮しておすすめしても「これではなくこの曲をやりたいです」と生徒が強く希望することもあります。

ある程度話して、本人が納得しなければその曲をやってもらうこともあります。


そういうケースで生徒が

「こんなに難しいとは思わなかった」

となるケースもあります。


バリエーションは選ばれたプロの中でも更に一握りの人しかできないソリスト以上の役の踊り。

初演とそれに近い時期にその曲を踊ったダンサーが得意なパを中心に組み合わされていることもよくあります。

だからバリエーションは難しいです。


もちろんプロのクオリティと比べてはいけないのですが、見に来た人にある程度は見せられるものでなくてはいけません。


プロはその難しい踊りを難しそうにやってはプロではないのですよね。

それが大人の生徒からは簡単そうに見えるのだそうですね。


私達教師はパの難易度がわかっているので、プロが軽く踊っていても実際に生徒がどこまでできそうか、課題となる箇所はどのくらいか、などを考えて選曲します。


時々、「〇〇先生は✕✕を踊らせてくれない」という愚痴を聞くこともあります。

私から見たら、「挑戦させてあげたらいいのに…」という場合と、「そりゃあ無理ですよ」という場合があります。


動画を見て、一人で真似してある程度踊れるならまだ良いのですが、何のパか見分けられないほどわからない、パの仕組みがわからないのなら難易度が高すぎます。